私は当ブログを運営する傍ら、ECサイト等でショップ運営をしています。
そのショップでは厚みがない小物がメイン商品のため、発送方法に日本郵便のクリックポストを多く使っています。
そして商品に不具合があった場合も、お客様に返送先住所等を書いてもらう手間を省くために、返送用のクリックポストラベルを「メール等でPDF添付」または「返送用の封筒にラベルを貼りつけて送付」のどちらかで対応をしていました。
この方法はお客様にも「返送が簡単で楽だ」と好評を頂いていたのですが、つい先日、郵便局からお叱りを受ける事態に…
本ページではクリックポストを返送用ラベルとして使うのは問題がないのか、問題があればどの利用規約に違反しているのか、という点についてまとめています。
クリックポストはコスパ抜群!
本題の前に、クリックポストについて簡単に触れておきます。
日本郵便が提供するクリックポストは厚さ3cmの荷物を全国一律185円で送れる発送方法です。
全国一律料金なので、北海道に住む私はかなり重宝しています!
クリックポストは専用ラベルを自分で印刷して利用する必要がありますが、同規格のレターパックライト(370円)の半額で送れるため、コスパ抜群な発送方法として大人気です。
クリックポストについては当ブログで複数記事に渡って取り上げていますので、是非合わせてご覧ください。
返送用ラベルとして利用していたが…
コスパ抜群なクリックポストですが、お客様に送った商品に不具合があった場合の「返送用ラベル」としても活用していました(基本PDF送付、印刷環境がないお客様には印刷したラベルを貼りつけた封筒を送付していました)。
こちらとしては着払いで返送されるよりは割安、お客様としてはあて名書きが不要&ポスト投函OKなので返送が簡単、とWin-Winの関係でした。
返送用ラベルとして使うときは発送元と発送先が同じになる(ECサイトのショップ宛名)ような宛名になるため、若干違和感はあるのですが、
「クリックポスト 返送用ラベル」などで検索すると、2017年の回答と古いですが、ヤフー知恵袋に郵便局員さんらしき人から「使えます」とのやり取りがあったので何の疑問もなく利用していました。
しかしとある日、お客様から返送頂いたクリックポストがいつになっても届かず、差出元の郵便局に問い合わせたところ
重大な規約違反があったので、差出をストップし、こちらで保管をしております。
との返答が…。
どういう事か、詳しく話を聞くと
差出元と差出先が同じ宛先で、発行者ではない第三者が利用している疑いがあるため、現在本局に対応を問い合わせ中です。もしお急ぎでしたらご事情を聞かせて頂ければ早急に対応をさせて頂きます。
とのこと。
こちらは悪いことをしているつもりは全く無かったので、
- ネットショップを運営していて、不具合があった商品を返送してもらうのにクリックポストを利用していたこと
- 今まで数年間、同じ手順でクリックポストを利用していたこと
など、洗いざらい正直にお話しました。
結局は「代替品を送りたいので商品は早めに返送して欲しい」とやんわり伝えたところ、ネットショップ最寄り配達郵便局にすぐに送られ、無事受け取ることが出来ました。
その際、郵便局の偉い方から「同じような使い方を今後した場合、クリックポストが利用できなくなるのでご注意ください」と厳重注意が入りました…。
一応クリックポストでの返送運用をする前に、最寄りの郵便局に電話で問題ないか確認をしてOKを頂いていたのですが…。
その証拠がないのと、あったとしても利用規約が優先されるので仕方ないですね。
どの規約に違反したか
厳重注意された際、どの規約に違反していたかも教えて頂きました。
クリックポスト利用規約はこちら(PDF)で確認ができますが、返送用ラベルのような使い方は「禁止事項の第5条2項」に違反していました。こちらの内容です。
(2) 利用者としての地位の第三者に対する譲渡若しくは貸与、又は第三者の代理人としてのクリックポストの利用
https://clickpost.jp/cym_site_agreement.pdf
要するに「クリックポストの利用者は自分でラベルを使わなければならないよ。誰かにあげたらダメだよ。」という規約です。
今回の返送用ラベルとしてのクリックポスト利用は貸与にあたるので、がっつり規約違反でした…
ちなみにゆうパックなどは発送元と発送先が同じでも問題ないそうです。
郵便局員さんが言うには
これを返送しようとしたとき、通常だと185円で返送できないはずなんです。クリックポストは利用者だけに特別価格で提供しているため、第三者が利用することは禁止されています。
とのことでした。
納得いくような、いかないような返答でしたが、利用規約でNGなのは明らかなので、これからは違う方法でお客様に返送をお願いすることにします。
代わりの方法・対策は?
今回は発送元と発送先が同じ宛先だったので、仕分けのときに局員さんの目に止まってしまったようです。
クリックポストでは利用者情報(発送元)を簡単に変更できるので、その都度、返送元のお客様の宛名にしたらバレないかもしれません。
しかしこの変更履歴は日本郵便側で保管している可能性が高いほか、ラベルの貸与をしていることには変わりありませんので、利用規約的にはNGです。もちろんオススメもしません。
むしろ隠ぺいして悪質だと判断されて、一発アウトになる可能性も否定できません。
なのでクリックポストよりは割高になりますが、別の返送方法を模索しています。
第一候補はゆうパケットの着払いです。厚さによって送料は変わりますが、271円~381円で着払い返送が可能です。
ただゆうパケットのラベルが手元にないお客様が多いので、こちらから送付するか、郵便局まで取りに行ってもらう必要があるのが難点です。
また口座振込での返金であれば、レターパックライトやレターパックプラスで元払い返送をしてもらって、送料分を上乗せして振り込むのもアリだと思います。
ですがここまでくるとお客様の好きな配送会社で着払いしてもらう対応でいい気もしています…。
おわりに
「クリックポストを返送用に使う」という運用をしているネットショップは意外と多く、私もそのうちの1人だったのですが、実際は利用規約違反で、厳重注意を食らってしまいました。
同じようにクリックポストを返送用に使っているショップさんや、個人でも身内や知り合いにラベルを貸与している人がいましたらご注意ください。私のように叱られます。
コメント
クリックポストが返送用として規約違反であるという解説記事、大変参考になりました。
ゆうパケットやスマートレターは返送用として用いても問題ないのでしょうか?
読んでいただきありがとうございます。
あくまでもラベルの貸与(自分が発行したクリックポストラベルをほかの人に貸す行為)が規約違反とのことで、ゆうパケットやスマートレターはもちろん、返品したいお客様自身が発行するクリックポストラベルでの返送はOKなようです。
ぜひまたお立ち寄りいただけると幸いです。