2022年5月末、満を持してVポイント投資がスタートしました。
「ポイントで投資が出来る」というのはひと昔前であれば革命的な出来事でしたが、2022年現在では「ポイント投資は出来て当たり前」「むしろ何で出来ないの?使い勝手悪い…」という風潮さえあるほど、当たり前になっています。
そんな中、三井住友カードが提供するVポイントで投資サービスがスタートしました。

本ページではVポイント投資の概要と、実際にVポイント投資をした感想やメリット・デメリットなどをまとめています。
Vポイント投資がスタート
2022年5月30日より、Vポイント投資がスタートしました。
Vポイント投資は「SBI証券で投資信託の買付に1ポイント = 1円でVポイントを利用できる」というものです。

三井住友カードとSBI証券は2021年6月にもクレカ積立を開始しており、今回のVポイント投資で連携が更に強まることになります。
Vポイント投資におけるVポイントの利用は1Pから可能ですが、最低買付金額は100円~です。
つまり100Pに満たない買付を行う場合は、それ以外を現金と合わせて買付注文する形となります。
なお、今回のVポイント投資スタートは、実質Vポイントの現金化が可能になったことを意味します。
買付完了後に即売りをすると、若干の価格変動はあれど1P = 1円前後に換金が可能だからです。
Vポイントは2021年にPontaやdポイントなど、他社Pへの移行レートが軒並み改悪されました。
そのため貯めたVポイントを何に使おうか、困っている人も多い中でのVポイント投資スタートは朗報に感じる人も多いはずです。

Vポイント運用ではない
ここで注意したいのが今回のVポイント投資はあくまでも「Vポイントでの投資信託買付」です。

「Vポイントを投資して、Vポイントが増減する」というわけではないので注意です!投資分を売却するとVポイントではなく、現金が戻ってきます。
ポイントそのものが増減するのは一般的には「ポイント運用」と呼ばれています。
まとめるとポイント投資とポイント運用は
- ポイント投資 = ポイントで買付を行うもの。売却時は現金になる。
- ポイント運用 = ポイントで疑似買付を行うもの。売却時はポイントのまま戻ってくる。
という大きな違いがあります。
事前準備は?Vポイント投資が出来ない人もいる?
Vポイント投資をするのに必要なものは
- SBI証券口座
- 1P以上のVポイント
の2つです。

一見かなり緩い条件のように見えますが、SBI証券口座の設定がちょっとややこしいです。
SBI証券ではTポイント、Pontaポイント、dポイント、そしてVポイントと多くのポイントが連携できる仕組みですが、これは「どこから口座を開設したか」によって連携できるポイントが異なります。
この「どこから口座を開設したか」という情報を「金融商品仲介業者」と呼びます。
金融商品仲介業者が「なし」の場合にはTポイント、Pontaポイント、dポイントの3つが選べます。
「なし」の場合は公式HPや住信SBIネット銀行、またはポイントサイト経由で開設した場合が当てはまります。
いっぽう、金融商品仲介業者が「三井住友カード」の場合にはVポイントのみが連携できます。
今回このVポイント投資を利用するには金融商品仲介業者を三井住友カードに設定する必要があるため、Vポイント投資をスタートすると、Tポイント・Pontaポイント・dポイントが利用できない、かつ貯まらなくなるというデメリットがあります。

ただしVポイント投資を始める(金融商品仲介業者を三井住友カードする)としても、Tポイント等が一生使えなくなるわけではありません。
金融商品仲介業者は1度紐づけるとWeb上では削除することは出来ませんが、SBI証券に電話問い合わせをすることで「なし」に戻すことが出来ます(2022年5月30日カスタマーセンターに確認済み)。
Vポイント投資の公式HPには注意事項に「弊社以外の金融商品仲介業者を介して口座開設されたお客さまは「Vポイント」が貯まるコースに変更できません」と記載がありますが、金融商品仲介業者を電話で「なし」にしてもらって上で、Vポイントが貯まるコースに変更することは可能です。
実際にVポイントで買付と売却をして現金化してみた
早速Vポイント投資をするべく、申し込みをし、実際にVポイントを現金化してみます。
また下記の画像はパソコン版のものです。アプリやタブレットでは若干レイアウトが異なりますが、基本的な流れは同様です。
Vポイント貯まるコースへの変更
まずは三井住友カードのこちらのページから、Vポイントが貯まる設定に変更をする必要があります。
注意事項をよ~く読んで…
問題がなければ「コース変更のお申込みへ進む」を選択。
次に仲介業者変更申し込み画面が表示されるので、規約等を確認します。
問題がなければSBI証券の取引パスワードを入力し、「上記に同意して続ける」を選択します。

内容に問題がなければ「申込む」を押します。
繰り返しになりますが、これを申し込むとTポイント・Ponta・dポイントの連携は出来なくなります。
Tポイント等を再度連携したい場合は、Web上では出来ず、電話問い合わせが必須になりますのでご注意ください。

以上で申し込みが完了です。1~2営業日ほど待てば「重要なお知らせ」に変更通知が届きますのでそれを待ちます。

三井住友カード・Vポイントと連携する
後日、「仲介口座変更の手続き完了のお知らせ」がSBI証券のメールボックスに届きます。

このメールを持ってSBI証券と三井住友カードの連携が完了したことになります。画像のように、トップページに三井住友カードのロゴが表示されます。正直ちょっとダサい…

まだこのままではVポイントが買付に利用できないので、次はVポイントの連携を行います。
メールボックスに届いていた「仲介口座変更の手続き完了のお知らせ」を開き、中ほどにある「Vポイントサービス登録手続き」を選択します。

次の画面の「ポイントサービス詳細はこちら」を選択して…

SBIポイントサービスに「申し込む」を選択します。

規約等を確認し…

SBI証券の取引パスワードを入力して、「同意してVpass認証する」を選択します。

紐づけたいVpassのID・パスワードを入力してログインをし…

「次へ進む」を選択します。

注意事項をよく読んで、問題がなければ「同意する」を選択。

これでSBI証券でVポイントが利用できるようになりました。

ポイントサービスの画面に戻ってみると、メインポイントがVポイントになっています。


ここまでの作業はちょっと面倒ですが、設定するのは最初の1回だけです!以降は面倒な設定なしにVポイントで投資信託の買付が可能です。
買付を行う
Vポイント連携が終わったら買付を行いましょう。
上部メニューの「投信」を選択し、「銘柄検索・取扱一覧」を選択します。
今回は値動きが非常に少ない債券銘柄の中の1つ、「日本公共債ファンド」を買い付けてみます。

銘柄選択が終わったら金額買付を選択して…

初めて買う銘柄の場合は目論見書に同意します。


次に買付金額を入力します。今回は100PだけVポイント買付を行います。
「購入金額」に「100」を入力し、ポイント利用のところに「すべて利用する」を選択します。

取引パスワードを入力して「注文確認画面へ」を押します。

「金額」「うちポイント利用」を確認し、間違いがなければ「注文発注」を選択します。

これで買付注文が完了です。投資信託なので個別株のように「すぐ買付・すぐ売却」は出来ません。
なので「受渡日」の6/6まで売却は行えませんので、その日まで待ちます。

なおポイントで買付をすると三井住友カードからこんなメールが届きます。内容に間違いがあった場合には買付注文の取消・訂正が出来ますので、念のため確認しておきましょう。

売却を行う
受渡日になったら銘柄を売却します。
売却画面へのたどり着き方は複数ありますが、「取引 ➡ 投資信託 ➡ 売却」を選択します。

次に売りたい銘柄の「売却」を選びます。

今回は全て売却したいので、「注文金額」に「全額」を設定します。
あとは取引パスワードを入力し、「注文確認画面へ」を押します。

内容に問題がなければ「注文発注」で売却注文が完了です。受渡日が6/10になっているので、この日になったら出金が出来ます。

出金する
売却の受渡日が到来したら口座に出金をします。
トップページの「出金」ボタンを選択して…

出金指示を行います。今回は売却分の100円を出金します。
今回売買したのが債権銘柄だったので、値動きが無く、Vポイント100Pがそのまま100円になりました。

以上で出金指示は完了です。

翌日には現金100円が口座に振り込まれました。


これでVポイントの現金化が完了です!投資信託の買付なので買い注文・売り注文で結構なタイムラグがありますが、Vポイントを現金に換えられるのは新鮮です。
お支払い金額にキャッシュバック(充当)とどっちが良いの?
Vポイントの使い道で人気なのが、カードの支払い金額にVポイントを充当する利用方法です。
口座から現金で引き落とされるはずの支払い金額をVポイントで補えることから、実質Vポイントの疑似現金化が可能なので重宝されている利用先です。
しかも充当を利用しても、クレジットカード利用額でゲットできるポイントに変わりはないため、Vポイント投資で現金化するよりもポイント分だけ得をする方法になります。
例えば次の通りに扱われます。
- 【誤り】10,000円の請求で2,000P充当した場合、8,000円の利用額に対してポイント付与される
- 【正しい】10,000円の請求で2,000P充当した場合、元の10,000円の利用額に対してポイント付与される
ですがこの方法は
- 普段から三井住友系カードを利用している
- 100万円利用等の修行をしている
など、クレジットカードの利用が前提となります。
またVポイント投資はSBI証券で買付後に出金し、ATM等で本物の現金で手に入る本当の現金化が可能ですが、充当の場合は疑似的な現金化となります。
Vポイント投資はオススメできる?
2022年5月30日から始まった新サービス「Vポイント投資」ですが、正直な感想を言うとオススメできる人がかなり限られるサービスであると言えそうです。
オススメできるのは
- 三井住友系カードを使っていないがVポイントがたくさん貯まっている人
- Vポイントを本物の現金に換えたい人
- Tポイント・Pontaポイント・dポイントを連携していない人
- 純粋にVポイントで投資をしてみたい人
が当てはまります。

SBI証券のクレカ積立をしている人は毎月の積立額にポイントが充当できるので、Vポイント投資を使う必要性はなさそうです。
2022年8月末までキャンペーンが実施中
2022年5月30日~2022年8月31日までの期間限定になりますが、リリース記念として抽選で100名に10,000円相当のVポイントが当たるキャンペーンが実施されています。
条件は
- Vポイント投資を1ポイント以上利用する
- SBI証券に紐づけた三井住友系カードを税込み500円以上利用する
の2つになります。エントリーは不要です。
カードの利用についてはクレカ積立は対象外となりますのでご注意ください。
SBI証券の口座開設はポイントサイト経由で
これからSBI証券を開設予定の人は、ポイントサイトからの開設を強くオススメします。
現在(2025年1月20日)ではモッピーというポイントサイトで21,000円相当がゲットできます。

条件は「SBI証券開設 + 住信SBIネット銀行ハイブリッド口座からの50,000円の入金」です。
同時に住信SBIネット銀行口座を開設しても良い人や、既にSBIネット銀行口座がある人にオススメです。

公式HPからそのまま申し込むとこの特典は貰えませんのでご注意ください。
ポイントサイトは
- 楽天市場やヤフーショッピングで買い物するとき ➡ 1%還元
- クレジットカードを作るとき ➡ 数千~数万ポイント還元
など、経由するだけでノーリスクでポイントが貯まる、知っている人だけが得するツールです。
「ポイントサイト」という言葉を初めて聞いた人は、是非これを機に使い始めることをオススメします。
おわりに
ついにVポイントでも投資がスタートしました。
個人的には本記事作成とキャンペーン参加するためにVポイント投資をしてみようとは思いますが、常用する気はありません。
クレカ積立のVポイント充当で十分だからです。

Vポイントのまま運用できる「Vポイント運用」が始まったら積極的にやってみたいとは思いますが、現時点のVポイント投資にはそこまで魅力を感じません。
ただ「クレジットカードは使わないけどVポイントだけたくさんあって使い道に困っている」という一部の人には刺さるサービスです。
申し込み時にはTポイント等の他社ポイント連携が出来なくなるため、その点だけ気を付けてのお申込みをオススメします。
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