コロナ禍により業績不振に拍車がかかるワタミで、株主優待の改悪が発表されました。
長い歴史の中でワタミの株主優待は改悪の一途を辿ってきましたが、今回の改悪内容はその中でも大きなインパクトがあります。
本ページではワタミの優待改悪内容と、これからの優待の使い方についてまとめています。
また実際のワタミ優待の到着記事はこちらです。是非合わせてご覧ください。
ワタミの株主優待が改悪
2021年2月12日、ワタミが株主優待内容の変更を発表しました。
変更内容は大きく5点あります。
3点が改悪・2点が改良となっており、一見バランスが取れた変更内容かと思いきや、改悪点があまりにも重すぎる内容となっています。
なお優待内容の変更は2021年3月末の権利確定日(発行は2021年5月)から適用で、それ以前に発行されている優待については従来通り利用できます。
改良1.有効期限の延長
まずは改良点から。
優待の有効期限が「発行から半年」から「発行から1年」に延長されました。
ただし注意書きに
新型コロナウイルス感染症拡大の影響による時限措置として、2021年5月発行の優待券について有効期限を1年間に延長
ワタミの優待変更発表資料
https://www.watami.co.jp/assets/pdf/ir/shareholder_20210212.pdf
と書かれていることから、恒久的に有効期限1年になるかは不明です。
→電話確認したところ、2021年11月発行分は従来通りの半年になるとのことです(2021年2月16日確認)
改良ではなくただの延長措置ですね…。
改良2.優待券面の拡充
改良2点目は優待券面増加です。
最大25%増量となりましたが、後から説明する改悪が重すぎて嬉しさ0です。
株数 | 変更前 | 変更後 | 増加率 |
100株〜 | 3,000円相当(年間6,000円相当) | 4,000円相当(年間8,000円相当) | 25% |
300株〜 | 6,000円相当(年間12,000円相当) | 7,000円相当(年間14,000円相当) | 15% |
500株〜 | 9,000円相当(年間18,000円相当) | 10,000円相当(年間20,000円相当) | 10% |
1,000株〜 | 12,000円相当(年間24,000円相当) | 15,000円相当(年間30,000円相当) | 20% |
改悪1.利用枚数の制限
改悪1点目は利用枚数の制限です。
今まで会計金額に関わらず無制限に利用可能だったのですが、「1人1枚(500円)」の制限が設けられます。
1000円につき1枚の利用制限はたまに見かけますが、1会計1人1枚は改悪過ぎます…
1人だと500円割引・4人家族だと2,000円割引がMAXです。
改悪2.ランチタイム利用不可
次回優待からランチタイムでの利用も出来なくなります。
居酒屋に行くと割高なので、リーズナブルなランチで優待を消費していた人も多いはず…これも痛すぎる改悪です。
改悪3.宅食サービスでの利用制限
今まで無制限に利用できていた宅食サービスにも改悪のメスが入りました。
ちょっと条件がややこしいので発表資料をそのまま貼り付けさせて頂きます。
要点をまとめると
- 1回の注文で1枚(500円)しか利用できない
- 短い宅食コースでは利用できない
- まごころ商店では「旬の野菜 BOX」を除き利用不可(利用できても1枚のみ)
- おせちも1セットにつき1枚のみ
となります。
また注意したいのが「お一人様1回1枚(500円)までの利用」という表記です。
この「1回」というのは「1注文」という意味で、「1回のお届け」ではありません。
なので
- 【正しい】お弁当日替わり5日間コースを注文→1枚(500円)利用可
- 【間違い】お弁当日替わり5日間コースを注文→1日1枚、計2,500円利用可
となります(2021年2月16日 電話確認済み)。
宅食×優待を利用していた人には大きな改悪となります。
改悪後の優待利回りは?
株価を950円と仮定した、優待改悪後の優待利回りは次の通りです。
株数 | 変更前 | 変更後 |
100株 | 6.32% | 8.42% |
300株 | 4.21% | 4.91% |
500株 | 3.79% | 4.21% |
1,000株 | 2.53% | 3.16% |
券面増加により表面上の優待利回りは上がっていますが、改悪内容が大き過ぎて実質の価値は著しく低下しています。
金券ショップでの買取価格やオークション・フリマアプリでの販売価格も大きく値下がりするものと推測されます。
これからの使い方
「1人1枚の利用」「ランチタイム不可」の利用制限が追加されたことにより、コスパの良い食事で利用することが難しくなりました。
そのためお得に使うとなると「低単価店舗」で「複数回食事する」という選択になります。
居酒屋は単価が高くなりやすいので、「にくスタ(ステーキ・ハンバーグ店)」のような1人1注文で済むようなお店が良さそうですね。
にくスタは全店閉店してしまいました…。残念。
また最近店舗を増やしている焼肉の和民で、「肉 + ライス」を頼んでサクッと帰るというのもアリかもしれませんね(強メンタル必須です)。
焼肉の和民を利用するならPayPayグルメでの予約がオススメです。
PayPayグルメは利用するだけでPayPayが貯まりますし、時期によっては破格のクーポンも配布されています。
鍵は商品引換え制度
もう1つの優待の使い道は「商品引換え制度」です。
優待券を引き換えに様々な商品と交換できるこの制度。
以前は大人気のアイスも含め選択肢が多くありましたが…
前回の優待では謎の「きく芋茶」推しに…。
ネット上ではアイスを交換していた株主から悲鳴があがっていました。
2021年3月末確定(2021年5月発行)の優待では「どのような引き換え商品になるのか」「またきく芋なのか」「アイス復活してほしい」「制度そのものが無くなるのか」など、注目が集まっています。
ワタミふれあいカードとの併用がオススメ
ワタミには「ワタミふれあいカード」という自社ブランドのクレジットカードがあります。
ワタミふれあいカードの2大特典は「誕生月特典」と「5%オフ特典」です。
「株主優待券+誕生月お食事券+足りない分はワタミふれあいカード」での支払いのコンボが決められるのは健在です。
詳しくは下記記事で解説していますのでよろしければ合わせてご確認ください。
おわりに
ワタミの優待が改悪の一途を辿っています。
コロナ禍に応じた焼肉屋への方向転換など、スピーディーな経営方針が評価されつつありましたが、穴埋めには大きく足りなかったようです。
私は北海道に住んでいるのですが、大量閉店の煽りを受けて北海道にワタミ系列の店舗は0になっています。
希望は商品引き換え制度だけなので、魅力的なラインナップで生まれ変わってくれるといいな…と願っています。
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