2021年6月30日、三井住友カードよりナンバーレスゴールドの新規発行がスタートしました。
ノーマルカードに加え、2種類目のナンバーレスカードとなります。
ナンバーレスカードは券面にクレジットカード番号がなく、専用アプリでクレジットカード番号を確認します。そのためカード紛失時やお店で使うときのセキュリティが高く、人気のカードです。
そんなナンバーレスゴールドですが、年会費無料の条件や性能を見ていると
これエポスゴールドと似すぎでは…?
と感じ、2つのカードの違いを調べてみることに。
本ページではナンバーレスゴールドとエポスゴールドの5つの似ている点・違う点や、結局どっちを作るのがオススメなのかをまとめています。
似ている2つのゴールドカード
三井住友が発行するナンバーレスゴールドと、丸井グループのエポスが発行するエポスゴールド。
全く違う信販会社が発行する2つのクレジットカードですが、いくつか共通点がみられます。
共通点がある理由としては、ナンバーレスゴールドのインスパイア、言葉を選ばずに言えば「パクり」要素が強いためです。
エポスカードは「条件達成で年会費永年無料」や「選べるポイントアップ制度」など、ゴールドカードではかなり珍しい特典を導入し、人気を集めています。
この人気にあやかりたい三井住友カードが、ナンバーレスゴールドでいくつかの類似特典を導入したため、「この2つのゴールドカードが似ている」と話題になっているわけですね。
とはいえ他社の良いところを真似するのはビジネスの常套手段ですし、カード利用者にとってはこの手の競争はメリットでしかありません。
以下では実際に2つのゴールドカードを作成し、利用してみて感じた「似ている点」と「違う点」をまとめています。
なお私は旧デザインのエポスゴールドを持っていますが、最新デザインでは最近主流の裏面番号表記・シンプルデザインな素敵なカードになっていますよ。
5つの似ているところ
ナンバーレスゴールドとエポスゴールドの代表的な似ている点は次の5つです。
年会費永年無料
どちらのカードも条件こそ違うものの、ある一定額を利用すると年会費が永年無料になります。
ゴールドカードなのに1回でも条件を達成すると、ずっと年会費が無料になるのはかなり珍しいですよね。
年会費永年無料の条件は
- エポスゴールド:年間50万円利用
- ナンバーレスゴールド:年間100万円利用
と、エポスゴールドのほうが緩いです。
100万円利用で10,000ポイント
どちらのカードも年間100万円を利用すると、10,000ポイントのボーナスポイントが付与されます。
ただエポスゴールドのほうは50万円利用でもボーナスポイントが付与されるのに対し、ナンバーレスゴールドは100万円に届かないとボーナスポイントはありません。
ちなみに上の画像だとちょっとわかりにくいですが、エポスゴールドは100万円使っても貰えるポイントは10,000Ptです。12,500Ptが貰えるわけではないのでご注意ください。
選べるポイントアップ
どちらのカードも3つまで「選べるポイントアップ」という制度を導入しています。
ただポイントアップの性能やラインナップはエポスゴールドの上だと感じています。これについては後ほど「違う点」のほうで解説します。
証券口座のクレカ積立
どちらのカードも証券口座でのクレジットカード投資信託積立が利用できます。
ナンバーレスゴールドはSBI証券、エポスゴールドはTsumiki証券です。
どちらも月の積立上限は5万円まで、還元率は1%です。
SBI証券のクレカ積立についてはこちらの記事で詳しくまとめていますので、興味がある人は合わせてご確認ください。
ラウンジ特典
どちらのカードもゴールドカードならではの空港ラウンジの無料利用特典が付いています。
ラウンジ特典のあるゴールドカードが、条件を満たせば永年無料ってすごいですよね。
ざっくりとチェックしてみましたが、それぞれのカードで利用できるラウンジは同じなようです。
5つの違うところ
5つの似ているところを紹介しましたが、以下では5つの代表的な違う点を紹介します。
ナンバーレス
名前の通り、ナンバーレスゴールドは「ナンバーレス」です。クレジットカードに番号表記がないためセキュリティに優れています。
エポスゴールドはナンバーレスに対応していないため、旧デザインでは前面・新デザインでは裏面に番号表記があります。
セキュリティ面を求めるのであれば、ナンバーレスゴールドがオススメです。
コンビニや飲食店で最大+20%
ナンバーレスゴールドでは大手コンビニや飲食店でタッチ決済をすると、最大20%還元になる特典があります。
これらを頻繁に使う人にはかなり強力なキャンペーンですよね。
エポスゴールドにも選べるポイントアップでコンビニを選択するといつでも1.5%還元にはなりますが、さすがに20%には届きません。
詳しくはこちらの記事で解説していますので、合わせてご覧ください。
ここまではナンバーレスゴールドが勝っている点を紹介しましたが、ここからはエポスゴールドが勝っている点をご紹介します。
選べるポイントアップの特典とラインナップ
どちらのカードも選べるポイントアップ特典がありますが、エポスゴールドのほうが「特典」と「ラインナップ」では優秀です。
選べるポイントアップの特典は
- ナンバーレスゴールド:+0.5%(合計1.0%)
- エポスゴールド:3倍(合計1.5%)
で、0.5%の差があります。
また選べるポイントアップのラインナップもエポスゴールドのほうが優秀です。
エポスゴールドでは300以上のショップ・サービスからポイントアップ店が選べます(ナンバーレスゴールドは約60でその差は5倍以上)。
更にすごいのは電気・ガス・水道などの公共料金も選択可能です。
またヤフー公金支払を選択すると、税金も還元率アップします。
また意外と人気なのがmixiです。mixiが発行しているMIXI Mというプリペイドカードにエポスゴールドでチャージをしてもポイントアップ対象だからです。
なのでMIXI M(JCB)で決済をすると、どこでも1.5%還元が実現できます。
➡こちらの特典は終了しました。
ボーナスポイントが貰える100万円まであと少し!という時にも使えそうですね。
ファミリー特典
エポスゴールドには「エポスファミリーゴールド」という家族カードとは異なる特別な制度があります。
エポスファミリーゴールドの特徴は
- エポスゴールド会員からの紹介で永年年会費無料
- 年間利用額でボーナスポイント付与
の2点です。もちろん審査はありますが、招待でのゴールドカード作成で年会費永年無料って凄いですよね。
年間利用額のボーナスポイントは下の表の通りです。代表会員にだけ付与されるポイントで、「100万円で家族全員にそれぞれ1000Pが貰える」というわけではないのでご注意ください。
クレカ積立の利用額カウント
どちらのカードも一定額の利用で年会費が永年無料になったり、ボーナスポイントが貰えたりしますが、証券口座を利用したクレカ積立で大きな違いがあります。
エポスゴールドではTsumiki証券で上限の月5万円を積み立てると、年間60万円が利用額としてカウントされます。この時点で年会費は永年無料ですし、あと40万円つかえばボーナスポイント1万Ptが手に入ります。
いっぽうナンバーレスゴールドはSBI証券で上限の月5万円を積み立てても、年間60万円は利用額にカウントされません。
なので年会費無料やボーナスポイントをゲットするには、純粋に100万円を利用しなければなりません。この違いは結構大きいですよね。
また小さな点ですが、エポスゴールドはエポスnetやアプリで100万円までの道のりが一目でわかるのですが、ナンバーレスゴールドは利用実績から自分で計算する方法しかありません。すごく不便なので機能実装を待ってます…。
結局どちらを作るのがオススメ?
似たような特性を持つ2つのゴールドカード。
個人的にはどちらもオススメのゴールドカードなのですが、それぞれのカードをオススメしたい人は次の通りです。
ナンバーレスゴールドをオススメしたい人
ナンバーレスゴールドをオススメしたい人は
- 年間100万円を苦も無くつかえる人
- ナンバーレスの高セキュリティを魅力に感じる人
- 大手コンビニや飲食店で最大+20%還元を多用しそうな人
- SBI証券でクレカ積立を1%でしたい人(ノーマルカードは0.5%還元)
が当てはまります。
この中でも特に大事なのが「年間100万円を苦も無くつかえる」という条件です。
年間100万円で年会費永年無料になるのはもちろん、+1万ポイント貰えるのは大きいです。
年間100万円はちょっと無理しなきゃ届かない…という人で、ナンバーレスやコンビニ3社+マックが最大20%オフに強い魅力を感じているだけの人はノーマルのナンバーレスカードをオススメします。
エポスゴールドをオススメしたい人
エポスゴールドをオススメしたい人は
- Tsumiki証券でクレカ投信をしたい人
- 他にゴールドカードを持っていない人
- 年間100万円近く使う人で高還元カードを探している人
が当てはまります。
エポスカードは月5万円のクレカ投信さえ設定しておけば、年間60万円利用で年会費が永年無料になります。これほどコスパの良いゴールドカードは非常に少なく、ゴールドカード入門にぴったりです。
また選べるポイントアップ店にmixiを選択し、MIXI Mを年間100万円使えば
- 基本還元:0.5%
- 選べるポイントアップ:1%
- 年間100万円ボーナスポイント:10,000Pt(1%)
となり、いつでもどこでも2.5%還元の高還元カードとなります。
還元されるエポスポイントはギフトカード・dポイント・Pontaポイント等に交換できるので、非常に使いやすいのも秀逸です。
どちらもオススメしたい人
次のような人はナンバーレスゴールド・エポスゴールドの両方持ちをオススメします。
- 年間140万円を苦も無く使える人(ナンバーレス100万、エポス40万円)
- クレカ積立の上限を増やしたい人(2枚持ちで月10万円になる)
私自身、クレカ積立を目的に2枚持ちしています。
ナンバーレスゴールドは初年度に100万円を、エポスゴールドは毎年100万円(実際にはクレカ投資60万円を除く40万円)を使っていく予定です。
発行はポイントサイト経由で
これから三井住友ナンバーレスゴールドカードやエポスカードの発行を検討している人は、ポイントサイトを経由して発行をしましょう。
例えばナンバーレスゴールドはハピタスというサイトでは本記事更新時点(2023年1月23日)で8,000円相当のポイントが貰えます。
またエポスゴールドカードは案件がありませんが、エポスカードだと6,000円相当のポイントが貰えるものがありました。エポスカードは年間50万円程度でゴールドへのインビテーション(招待)があるようなので、年会費0円に抑えつつ、ポイントをゲットしたい人はオススメです。
公式サイトから申し込むとこの特典は受けられませんので、必ずポイントサイトを経由して申込をしましょう。
おわりに
似ている点や違う点は細かく見るともっとありますが、代表的なものを挙げてみました。
他にも違う点としては
- 付与ポイントの違い(ナンバーレスはVポイント、エポスはエポスポイント)
- 海外旅行傷害保険金額の違い(ナンバーレスは最大2,000万円、エポスは最大1,000万円)
- インビテーションの違い(ナンバーレスは不明、エポスは年間50万円程度?)
などがあります。
大きな違いは上で書いた通りなので、ぜひ自分の用途にあったゴールドカードを、そして使う余裕のある人は是非2枚持ちを個人的にはオススメします。
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