ヤフオクで昨年から一部の出品に対して導入がされている、新しい購入方法をご存じでしょうか？
この新しい購入方法は全ての出品物ではなく、まだまだほんの一部に対してのみ適用されているもので、全ての人に影響がある話ではありません。
新しい購入方法の内容としては「メルカリなどのフリマアプリのように、購入時に配送先や支払いなどを一気に済ませてしまう」というのがコンセプトですが、これが一部の人に中々評判が悪いようです…。
本ページではヤフオクの新しい購入方法の変更点と、対象商品は？送料は変更できないの？などの細かな疑問を解決します。
「購入方法が簡単になりました」「落札ではなく、購入・支払に進みます」とは
ヤフオクでは一部商品の購入方法を変更しています。
対象商品は「落札ボタン」ではなく、このように「購入手続きへ」というボタンが表示されます。
Web版ヤフオク 
アプリ版 ヤフオク
予想ではありますが、この購入方法は将来的に全ての出品に対して適用されるのだと思います。
現時点では一部出品に対してのお試し期間中な雰囲気です。
新しい購入方法によって変わった箇所はいくつかありますが、大きな変更点は
- 決済までの手順
- 取引メッセージ
の２か所です。
決済までの手順
大きな変更点は決済完了までの手順です。
今までは「落札」➡「配送先入力」➡「Yahoo!かんたん決済」の３手順が必要でしたが、これが購入時にまとめて行う形になっています。
これはメルカリやラクマなどのフリマアプリを意識した変更だと思われます。
実際の購入画面がこちら（Web版です）。
１画面に支払方法・配送方法・配送先などがまとまっている画面になります。
取引メッセージ
もう１つの変更点が取引メッセージです。
取引メッセージの仕組み自体は同じなのですが、
- 取引メッセージを送信したら送信元にメールが届く
- 出品者側に既読機能が追加されている（落札者には既読機能なし）
という変更があります。
ストア視点の画面はこんな感じです。既読機能があることで、「メッセージを見ていなかった」というトラブルが防げる形になっています。
対象の出品は？ストア出品だけ？
繰り返しになりますが新しい購入方法が導入されているのは一部の商品のみです。
具体的には本記事作成時点では「ヤフオクストアの一部出品」が対象となります。
個人の出品商品は今のところ、この新しい購入方法は適用されていません。
もっと具体的に言えば、新しい購入方法が適用されるのは「ストアクリエイターProでヤフオクに出品された商品」です。
ヤフオクストアの仕組みを知らない人にとって
ストアクリエイターPro？なにそれ？
となりますよね。順を追って説明していきます。
ストアクリエイターProはヤフーショッピングの出品・注文管理に使われている出品者専用ツールです。
ですがここ数年「ストアクリエイターProをヤフオクストアの出品者にも使わせよう」という流れが進んでいます。
その理由はいくつかありますが、１番大きいのがヤフーショッピングの出品数を増やすのが目的です。
ヤフーでは数年前からヤフーショッピングの出品数拡大を大目標に掲げていました。
そこで目を付けたのが「ヤフオクストアが出品している商品たち」です。
ヤフオクは個人の出品者のほかに、ヤフオクストアという個人事業主または法人が運営するストアアカウントがあります。
そのストアアカウントが出品している商品をヤフーショッピングにも販売させよう！という施策が開始されました。
この施策によりストアクリエイターProという出品ツール１つでヤフオク・ヤフーショッピングの両モールに出品ができるようになりました。
これは管理が単純になるため、出品者にもメリットがある仕組みです。
これが更に進み、2022年中頃にはついに「ヤフオクストア独自の出品ツール廃止（みんなストアクリエイターProを使うことに）」が決定しました。
※ヤフオク個人出品者には関係ありません。ヤフオクストアのみです。
ヤフオクには定額商品と競売商品の２種類がありますが、ストアクリエイターProから出品すると、どちらも新しい購入方法が適用されます（下の画像赤枠部分）
なので本記事作成時点（2022年2月頃）にはヤフオクストアのツールから出品しているものに限っては従来の購入方法が適用されますが、2022年中頃にはヤフオクストアのツールがストアクリエイターProに置き換わるため、全てのヤフオクストア商品に新しい購入方法が適用されます。
送料が変更できない？同梱の場合は？
一見便利そうに見える新しい購入方法ですが、いくつか不便な面があります。
その中でも多くの人が困っているのが送料が変更できない問題です。
こちらは従来の購入方法画面なのですが、送料欄が入力可能なテキストボックスになっていて、自由に送料を設定することが出来ます。
これは例えば
- 複数商品を落札した場合の同梱送料
- 違う発送方法へ変更したときの送料調整
- オプションなどを付けた場合の金額追加
などに活躍する項目でした。
しかし新しい購入方法では送料欄は落札者側で変更できず…
中には「追加金額」という項目がありますが、こちらも決済時に変更できるようなものではないようです。
なので現時点では同梱送料などで送料の変更をしたい場合には「支払い後にストア側で送料を調節することで、引き落とし または 払い戻しがされる」という方法をとっているストアが多いです。
またコンビニ支払いの場合には店頭支払い時に送料が変更できるようなので、そこで調整する方法があるようです。
メルカリなどは送料無料商品が多いため同梱での送料変更はあまり発生しませんが、ヤフオクではまだまだ送料別商品が多いので、新しい購入方法では送料の調節に苦労しそうです。
まとめて取引・まとめて支払いができない？
もう１つの不便な点は、まとめて取引についてです。
大変残念なことに新しい購入方法ではまとめて取引は出来ません。
そもそも従来の購入方法でもストア出品商品はまとめて取引は出来なかった（まとめて取引が依頼できるのは個人出品のみ）のですが、一部のストアでは送料欄に他の購入商品金額を入力して、１決済でまとめて対応してくれる事がありました。
例えばA(1,000円)、B(1,500円)、C(2,000円)の商品を購入した場合、
- A：1,000円決済
- B：1,500円決済
- C：2,000円決済
ではなく
- A：商品代金1,000円、送料3,5000円(B + Cの料金)の計4,500円を決済
とすることで、１決済で済ませる方法です。
ですが新しい購入方法では購入時に決済をする方法になるため、商品代金をまとめて決済することが出来なくなります。
つまり前者の３回に分けて決済するしか方法がありません。
そもそもまとめて取引って何？という方はこちらのページで詳しくまとめていますので、合わせてご確認ください。
ヤフーウォレットに登録できないカードで決済ができない？
最後の不便な点はプリペイドカードなどの扱いについてです。
新しい購入方法では一部のプリペイドカードが利用できなくなりました。
ヤフオクでは基本的にヤフーウォレットに登録しているクレジットカードで購入手続きが出来ますが、一部のプリペイドカードなどはヤフーウォレットに登録できません。
いくつからのプリペイドカードで実験した内容はこちらの記事でまとめています。
そんなときには「新しいカード情報を入力」というメニューを選ぶと、ヤフーウォレットに登録せずに決済だけ使える抜け道が、従来の取引方法では存在していました。
しかし新しい購入方法ではこれが塞がれ、ヤフーウォレットに登録しているカードでのみ支払えるように変更となりました。
こちらが新しい決済画面です。クレジットカード払いの「変更」を押しても…
表示されるのはヤフーウォレットに登録しているカードだけ。
「新規クレジットカードを追加する」を押した遷移先は…
ヤフーウォレットトップページです。これでは以前のような小技は使えません…
今はまだ新しい購入方法の商品が少ないので影響は小さいですが、プリペイドカードを使っている人は将来的にヤフオクでは使えなくなる可能性もありますのでご注意ください。
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おわりに
ヤフオクに新しい購入方法が導入されつつあります。
今まで３ステップで必要だった手続きが１ステップで済むというメリットがある反面、送料の変更などヤフオクならではの柔軟な対応が出来なくなるデメリットも合わせ持っています。
現時点ではヤフオクストア商品が対象となりますが、これから個人出品にも導入がされる可能性が高いため、動向に注目です。
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