2021年7月末、メルカリで「メルカリShops（以下、メルカリショップス）」という新機能が追加されました。
メルカリショップスは個人・法人問わず、メルカリ内にストアを出店できる機能です。
本ページではメルカリショップスを実際に使ってみた感想と、購入者または出店者にとってのメリット・デメリットをまとめています。
メルカリにショップ機能が解禁
2021年7月28日より、メルカリ内に法人も出店可能な「メルカリショップス」がオープンしました。
メルカリは「個人」を対象としたフリマアプリで、個人事業主や法人の出品は禁止されていましたが、これが解禁された形となります。
実際には法人が個人になりますして出品している実情はありますが…
2021年8月末まではプレオープン期間で、本格的なサービス提供は2021年9月からです。
何が売っているの？
プレオープン時のメルカリショップスでは「ハンドメイト」「アパレル」など、６カテゴリしかありません。これからだんだん増えていく予定と思われます。
実際の出品物を見てみると、手作り感満載な小物から、楽天やヤフーショッピングで売られていそうなアパレル、農家から直送のお米・野菜など様々です。
50%オフキャンペーンで実際に使ってみた
本記事作成時点の2021年8月上旬は、プレオープンの特別イベントとして50%還元キャンペーンが開催されていました。
購入を2021年8月30日まで、評価を2021年9月10日までに行えば１万円まで半額で購入できる激アツキャンペーンです。これを利用して野菜を購入してみました。
メルカリショップスでの購入方法は、メルカリとほぼ同じです。
欲しいモノのカテゴリから探すか、ワードで検索をします。
例えば今回はアスパラが欲しかったので、「アスパラ」で検索をしてみます。
すると「おすすめ順」で検索がされるので、これを「ショップ」に切り替えます。おすすめ順だと通常出品とメルカリショップスの出品が混在するためです。
あとは目ぼしいものを選んで…
ショップ情報から評価に問題ないことを確認します。メルカリショップスのストアは「メルカリShops」のアイコンがあったり、評価が青☆になっています。個人出品と間違わないように合わせてチェックしましょう。
あとは通常のメルカリ購入と同じです。支払い方法を選んで、購入手続きを行います。
数日後、購入したアスパラが到着しました。ご丁寧にサンクスカードや保存方法メモが入っています。
ちょっと細めですがみずみずしいアスパラが届きました。
キャンペーン特典を含めると1kgで1,000円を切っていたのでお買い得でした。
サンクスカードや梱包などを見ると、このストアは普段から他のネットショップで販売していると思われます。
あとは評価をしてお取引終了です。
評価をするにはマイページの「購入した商品」を見てもメルカリショップスの購入履歴はありません。
ちょっとわかりにくいですが「ショップ」タブを開くと上部に「注文履歴」があるので、こちらから評価を行いましょう。
次に別のストアでとうもろこしを買ってみました。雨の影響もありますがダンボールがべこべこです。そもそも重さとダンボールの強度が合っていません。
中身はぎっしりとトウモロコシが。中身のダメージは無かったので良かったです。
こちらも１本あたり55円くらいでお安めにトウモロコシがゲットできました。農家直送なので鮮度も抜群です。
このとうもろこしのストアさんはメルカリショップスが初めてのネットショップ出店の可能性が高そうです。自分用には全く問題ありませんが、どんな荷姿で届くかわからないので人への贈り物には適さないですね。
メルカリショップスの売買手数料は？
メルカリショップスの売買手数料は10%（税込み）です。
通常のメルカリ出品と同じですね。
10%は一見高そうな売買手数料ですが、販売するもののカテゴリによっては割安です。
例えばAmazonでは3,000円以下のアパレル商品は15%の販売手数料が徴収されます。
支払い方法は？
メルカリでは通常、「メルペイ残高・メルペイポイント・dポイント・クレカ・コンビニ払い・d払い・ファミペイなどなど…」多彩な支払い方法が利用できます。
しかしメルカリショップスでの支払い方法は「メルペイ残高・メルペイポイント・クレカ」の３つのみです（2021年8月時点）。
これから拡充される可能性は高いですが、現時点では支払い方法が限られていますのでご注意ください。
匿名配送・メルカリ便は使えるの？
2021年8月のプレオープン時点では匿名配送には対応していません。
通常出品で利用できるメルカリ便が利用できないのです。
メルカリ便が使えないということは全国一律送料ではないため、現在は「北海道・沖縄は購入お断り」と商品説明に記載しているストアも多くあります。
ただ将来的にメルカリショップス専用メルカリ便の提供が確定しているため、匿名配送が可能になります。
このメルカリ便では「送り状の一括発行」「大口個数対応」「クール便対応」を予定しているとのことで、ストアにとってはいち早く実装してほしい機能の１つです。
メルカリショップスでも匿名配送が可能になりました！
現在はらくらくメルカリ便（ヤマト運輸）のみが利用可能です。
クール便も対応を開始しています。
値下げ交渉はできるの？
メルカリショップスは値下げ交渉に対応していません。
数多くの商品を出品する中で、１つ１つに値下げ交渉の返事をしていたらキリがありません。ストアにとっては有難い対応ですね。
パソコンでも使えるの？
2021年8月のプレオープン時点ではパソコンでの操作は出来ません。
購入者としてもパソコンからメルカリショップスのお品は購入・評価できません。
ストアもパソコンからの出品・編集・在庫管理は出来ません。
ただストアに関しては近日、パソコンから「一括出品・編集」や「まとめて配送先情報ダウンロード」などの機能が公開される予定です。
※追記：Web版メルカリshopsの提供が開始されました。出店者はパソコンから商品登録・送り先情報のCSV出力が可能になりましたが、１番待ち望まれているであろう商品の一括登録は未だ未対応です（2021年11月17日時点）。
誰でも出店できるの？審査は？
メルカリはショップスは「個人」「個人事業主」「法人」が出店可能です。
ただし出店にあたっては審査がありますので誰でも出店できるわけではありません。
審査基準は不明ですが、プレオープン時の現時点でも「審査落ちした」という情報をちらほら見かけます。
なお出店申請フォームには「既にネットショップを運営しているURL」を貼る箇所があるため、メジャーなECサイトで豊富な取引実績がある人は、スムーズに審査が通る可能性が高いと思われます。
クーポンはあるの？
2021年8月時点でメルカリショップスで利用できるクーポンはありません。
ただし2021年9月から正式オープンなので、何らかのキャンペーンを行う可能性が高いです。
また将来的にはストア独自に発行できるクーポン機能が実装されることが確定しています。
ギフト・贈り物には対応しているの？
現時点ではギフト・贈り物に対応していないストア・商品がほとんどです。
ただ購入手続き時の送り先は自分の住所だけではなく第三者の住所が指定できるほか、タイトルや出品情報に「化粧箱入り」「贈答用」などと書かれている商品もあります。
ギフト利用したい場合はそのような商品を狙って購入する必要があります。
通常出品との違いは？
2021年8月時点では通常出品との違いは「まとめて出品（色区分等）」や「在庫設定」が出来るくらいです。
ただ将来的には
- パソコンからの一括出品・管理・送り状作成
- クール便対応のメルカリ便提供
- 独自のクーポン配布
などなど…ストアならではの便利機能が実装される予定です。
個人事業主・法人だけではなく、副業でそこそこ売上がある個人出品者もメルカリショップスに出店する価値はありそうです。
購入者のメリット・デメリット
以上を踏まえ、購入者目線でのメルカリショップスを利用するメリット・デメリットは次の通りです。
メリット
- 使い慣れたメルカリで、きちんとした企業から商品を購入できる
- 生産者と気軽に直接繋がれる
- メルカリのお得なキャンペーン・クーポンなどを利用してお得に購入できる
デメリット
- 値下げ交渉が出来ない
- 匿名配送に対応していない（近日中に解消予定）
- 全国一律送料に対応していないため、北海道や沖縄は発送不可の商品がある（近日中に解消予定）
- 通常品に比べ決済方法が限られている
出店者のメリット・デメリット
出店者目線でのメルカリショップスを利用するメリット・デメリットは次の通りです。
メリット
- 利用者1900万人の市場で販売ができる
- スマホ１つで出店・出品ができる
- 値下げ交渉機能がない
- メルカリショップス専用のまとめて出品（色区分等）や在庫管理が出来る
- ストア独自のクーポンが発行できる（実装予定）
デメリット
- パソコンからの一括出品・管理に対応していない（近日中に解消予定）
- 匿名配送に対応していない（近日中に解消予定）
- 全国一律送料に対応していないため、遠方地は送料がかさむ（近日中に解消予定）
- 売買手数料が10%かかる（カテゴリによってはAmazonや楽天に比べると10%は割安）
- メルカリ便対応後は倉庫直送がネックになる可能性がある（匿名配送に対応できない）
おわりに
法人厳禁なメルカリにストア機能が解禁されました。
出店者にとっては1900万人の巨大市場で気軽に販路が拡大できるのは魅力的です。将来的にメルカリ便が実装されるのも魅力的です。クール便の値段設定も気になります。
購入者にとっては使い慣れたメルカリで、きちんとした商品が購入できるのはメリットでしかありません。
ただ「個人出品者から割安に購入したい」という需要は大きいと思われるため、「個人」または「メルカリショップス」での絞り込み検索が出来るような機能実装は急務だと推測します。
2021年8月時点はプレオープンということもあり、これからの機能実装に期待です。
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