ひと昔前は「携帯電話 = ドコモやauの契約時に一緒に買うもの」というイメージが強かったですが、今は格安SIMやサブブランドの台頭により、実店舗やインターネットで端末を買う機会も多くなってきました。
インターネットで携帯電話を購入する手段としてはAmazon・楽天・ヤフーショッピングなどの大手ECサイトをはじめ、ヤフオクやメルカリなどのオークション・フリマアプリを使う方法など数多くあります。
そんな中で本ページでは「ムスビー」というスマホ・タブレットの売買に特化したサイトについてご紹介します。
ムスビーってなに?運営会社はどこ?
ムスビーはスマートフォンやタブレットの売買に特化したフリマサイトです。個人も出品をしていますが、法人が販売している端末が多くみられるのが特徴です。
ムスビーを運営しているのは株式会社ウェイブダッシュという会社で、観戦チケットの売買で有名なチケット流通センターを運営している会社です。
この会社はSBI子会社➡LLホールディングス子会社➡LLホールディングスと吸収合併など、ややこしい沿革をお持ちですが、利用者としては「資本金がたくさんある大きな会社」程度に思ってて間違いないと思います。
ムスビーに購入者・出品者として潜入してみた
私は中古のスマートフォンやタブレットが大好きなので、前々からムスビーに興味を持っていたのですが、今まで使ったことはありませんでした。
しかし先日知り合いから

ムスビーだと運営がトラブルの仲裁をしてくれるからストレスが少ないよ~
という情報を教えてもらいました。確かにネットでスマホを購入すると、精密機器ならではのトラブルが結構あります…。
ということでムスビーを利用してみようと思い立ったのですが、ただ購入した感想を記事にするだけではつまらないと思い、出品者としてもムスビーに潜入してみることにしました。
出品者としてムスビーに登録すると、実は発送方法が限定されていたり、倉庫出荷の発送はできないなど、購入者目線だけでは知りえない情報が見えてきます。
以下では半年ほどムスビーを使ってみて感じた、ムスビーで中古携帯を購入するメリット・デメリットをまとめています。
ムスビーの5つのメリット
ムスビーを購入者・出品者の両方から使ってみて感じた、ムスビーでスマートフォンやタブレットを購入するメリットは次の5つです。
検索がしやすい
スマホ売買の特化サイトなので、機種の探しやすさは他サイトに比べて群を抜いています。
他サイトだと「スマートフォン – Xperia」というカテゴリで販売されているのですが、ムスビーでは更に「スマートフォン – Xperia – Xperia 10 Ⅲ」など、モデル別に細分化されているため端末が非常に探しやすいです。
逆に出品する側は1つ1つのモデルに割り振られているカテゴリ番号を正確に入力する必要があるので、出品者としてびっくりするくらい面倒でした。
他にも利用制限での検索や、SIMロック解除済みかなど、スマホ特化サイトならではの検索項目があるので非常に便利です。
重要項目が見やすい
スマートフォンを購入するときに重要な要素はいくつかありますが、ムスビーではそれらを目立つように掲載してくれています。
例えば「SIMロック解除済み」「赤ロム補償」「IMEI」など、初めてスマートフォンを中古購入するときには気づきにくい点が目立つ位置に表示されます。

特に利用制限はスマートフォンを購入するときには必ずチェックしておくべき重要項目です。利用制限ってなに?という方はこちらのページをご参考ください。
トラブルの仲裁をしてくれる
ムスビーでは受取完了連絡前の取引に限り、運営事務局がトラブルの仲裁をしてくれます。
大手ECサイトをはじめ、ヤフオクやメルカリではトラブルに運営が介入してくれることなんて滅多にありませんので、かなり画期的な仕組みと言えます。
ただし仲裁をしてくれるのは受取完了前のみです。受取完了後については基本的には運営事務局は未介入なのでご注意ください。
実際に私が体験したトラブル事例を3つ別記事にまとめています。よろしければ合わせてご確認ください。
ポスト投函の配送方法は選択されない
スマートフォンを購入するときに意外と多いのがゆうパケットやクリックポストなど、ポスト投函がされる方法での発送です。
外箱があれば別ですが、本体だけを購入すると厚みが出ないので、3cm以内のポスト投函での発送は結構多いです。
しかしムスビーではポスト投函がされる発送方法が禁止されており、対面渡しの配送方法でのみ発送ができる仕組みになっています。
これはトラブルを防止するためという理由もありますが、ムスビー事務局が受取完了連絡の確認をするためでもあります(購入者の受取完了連絡がない場合は、ムスビーが強制的に受取完了操作をおこないます)。
保険に入れる
ムスビーでは一部の商品でクロネコヤマトが提供する「クロネコケータイ安心保証」という保険サービスに加入することが出来ます。
この保険は自然故障だけではなく、画面割れや水没などのうっかりミスもカバーしてくれます。
費用は月額550円(税込)~で、端末の価格によって保険料が変わります。これが割高に感じるか否かはその人次第ですが…
この手の保険商品は以前に比べて増えてきましたが、まだまだ少ないので貴重な存在です。
ムスビーの5つのデメリット
メリットもあればデメリットもあります。購入者・出品者の両方から使ってみて感じた、ムスビーのデメリットは次の5つです。
事務手数料が別途かかる
ムスビーで端末を購入するときに感じた1番の違和感が「事務手数料」の存在です。
商品の価格によっては数千円にもなるので軽視できません。

事務手数料は下の画像の通りです。商品の価格によって変わります。
この事務手数料を許容できるか否かが、ムスビーを利用するかしないかに繋がる人は多いと思います。

トラブル時の仲裁をしてくれるなら、事務手数料が合っても大丈夫!
という人はムスビーを快適に利用できると思います。逆に

端末代に上乗せして事務手数料を払うのはイマイチ納得ができない…。出品者からも手数料を取ってるんでしょ?
と強く感じる人はムスビーの利用はあまりオススメしません。
すぐに購入・支払いができない商品もある
ムスビーには「即売商品」と「在庫確認商品」の2種類があります。
「即売商品」は在庫が確約されていて、購入を決めると同時に支払いまで完了する販売形式です。
- 【購入者】商品購入&支払い
- 【出品者】商品の発送
いっぽう「在庫確認商品」は購入を決めたあとに出品者に在庫の有無を確認する販売形式です。
- 【購入者】商品購入
- 【出品者】在庫の確認&注文確定
- 【購入者】支払い
- 【出品者】商品の発送
他サイトでは全ての商品が即売商品の扱いになるため、在庫確認商品のように在庫確認のフェイズがあるのは、人にとってはデメリットと言えます。
匿名配送に対応していない
オークションやフリマサイトと比較した場合のデメリットになりますが、ムスビーでは匿名配送に対応していません。
ムスビーは法人出品だけではなく、個人の出品者もいるため、匿名配送が主流のフリマアプリに慣れている人は住所・氏名の開示に抵抗がある人も多いと思います。
そのような人は「ショップ出品」を選んで購入することをオススメします。
ショップ出品は法人としてきちんと情報を管理されているはずなので、個人出品よりは安心して取引ができます。
保証が統一されていない
ムスビーでは端末の動作保証が統一されておらず、出品者によって異なります。
個人出品者の場合は商品説明に返品について記載があるケースが多いので必ず確認をしましょう。
ショップ出品の場合は商品詳細ページ下部に「特定商取引に関する法律に基づく表示」というリンクから確認ができます。
例えばこちらはチケット・ブランド買取などでお馴染みの大黒屋さんですが、「特定商取引に関する法律に基づく表示」を押すと…

返品について書かれている箇所があります。このショップの場合は到着から7日間が保証期間のようです。

ほかにも保証期間は様々で
- 受取完了連絡前まで
- 商品到着後から3日間
- 商品到着後から10日間
などが多くみられます。
いずれにせよ、購入するショップによって対応はまちまちなので、必ず事前に確認するようにしましょう。
クーポンなどが少ない
ヤフオク・メルカリ・PayPayフリマと比較すると、ムスビーはクーポンの配布が非常に少ないです。
クーポンでの集客というより、キャンペーン(○○特集や大特価セール)などを中心に集客している印象でした。
ほかでよくあるような「10%オフ」や「1,000円以上で200円引き」などのクーポンを期待している人には不向きなサービスです。
こんな人にムスビーはオススメ
以上を踏まえてムスビーはこんな人にオススメしたいサービスです。
- スマートフォンやタブレットをインターネットで買い慣れていない人。初心者。
- 初期不良時に販売元と直接やり取りするのがストレスな人
- 中古端末だけど保険に加入したい人
とくに白ロムを買い慣れていない初心者の人にとって、ムスビーは端末も探しやすく、利用制限などの記載もしっかりされているのでオススメです。
おわりに
ムスビーを購入者としてだけではなく、出品者としても利用してみて感じたメリット・デメリットをまとめてみました。
個人的には購入時に事務手数料がかかるものの、トラブルの仲裁をしてくれるのは魅力に感じました。
保険の意味も込めて、高めの端末を買うときはムスビー、それ以外はヤフオク・メルカリ、と使い分けるのもアリだと思います。
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