2016年4月に電力自由化が開始されました。
新興の電力会社が立ち上げられ、様々な会社および料金プランの選択ができるようになりましたね。
本ページでは、その新興電力会社のひとつ「親指でんき」というサービスを、半年間契約してみた感想をまとめてみました。
「親指でんき」ってどんな会社?
「親指でんき」。面白い名前ですよね。
いったいどんな会社なんでしょうか、基本情報をまとめてみました。
運営会社
「親指でんき」は「株式会社ユビニティー」という会社が運営している電力小売サービスになります。
株式会社ユビニティーは2012年4月に愛知県で設立し、「節電及び節水コンサルティング事業」を手がける会社です。
電力小売事業に参加したのでは2018年1月から。
会社の設立も、電力小売参画も比較的最近であり、若い会社と言えます。
従業員数は61名(アルバイト含む)で、少数精鋭での運営と言えます。
特徴
親指でんきは「4つの0円」をウリにサービスを展開しています。
特に「基本料金0円」の料金プランを提供している会社は数えるほどしかありません(基本料金無料については後ほど詳しく説明します)。
プラン
2019年10月21日現在、親指でんきが提供している一般家庭向けのプランは全部で5種類あります

- いいねプラン(A・B 提供地域の違い)
- わんにゃんプラン+
- 日曜から夜更かしプラン
- ゲームプラン
この中で基本料金無料のプランは「いいねプラン」のみです。
支払い方法
「口座振替」もしくは「クレジットカード」から選べます。
シミュレーション
公式ホームページにてシミュレーション機能を提供しています。
シミュレーションはこちらから:https://oya-ub.com/simulation/
契約前にシミュレーション出来るのは安心ですね。
キャンペーン
2019年10月21日現在、ハロウィンキャンペーンが開催されており、新規加入者にもれなく「3,000円相当のAmazonギフト券」を配布しています。

キャンペーン期間は2019年10月31日まで。
ただし、2020年4月末まで契約を継続していることが条件となります。
また本キャンペーンが終了しても、今までの傾向から、親指でんきではAmazonギフト券を配布するキャンペーンは途切れることがないと推測されます(配布金額は異なります)。
私が契約したときは2,000円相当のAmazonギフト券でした。
基本料金とA(アンペア)数
ご存知の方も多いとは思いますが、基本料金とA(アンペア)数の関係を説明します。
基本料金ってなに?
既存の電力会社では、必ずと言っていいほど「基本料金」が設けられています。
さらに使った電力量で課金される「従量電力」が「基本料金」に加算され「請求金額」となります。
基本料金とアンペア数の関係
当たり前ではありますが「基本料金」はアンペア数によって決まり、アンペア数が高くなればなるほど基本料金も高くなります。
アンペア数を高くすると「ドライヤー」と「電子レンジ」と「炊飯器」といったように、高負荷の家電を同時に使うことが可能です。
基本料金無料のアンペア数って?
基本料金無料プランは、アンペア数に縛られることはありません。
工事さえ行えば、ブレーカーを落ちない(アンペア制限なし)ようにすることも可能です。
基本料金無料の会社を選んで得する人
基本料金無料のプランを選んで得する人は、ずばり「電気をあまり使わない人」です。
基本料金ないプランは、基本料金があるプランに比べ、従量料金の電力単価が高い仕組みになっています。
例)基本料金ありプラン:基本料金1000円、電力単価20円
基本料金なしプラン:基本料金0円、電力単価30円
つまり、電気をたくさん使う人にとっては「基本料金ありプラン」のほうが得をするケースもあります。
上記の例だと、101kw以上利用する人は「基本料金ありプラン」のほうがお得になりますね。
以上から、基本料金無料プランを契約するのに一番ピッタリなのは、「アンペア数は上げたい(家電を同時に使いたい)けれども、電気はあまり使わない」という人です。
基本料金無料の電力会社
私が知っている限り、基本料金無料のプランを提供している電力会社は下記の7社しかありません。
- 親指でんき
- Looopでんき
- 楽天でんき
- ソフトバンクでんき
- あしたでんき
- AIでんき
- エルピオでんき
私は北海道に住んでいますので、北海道の電力単価と共に紹介していきます。
親指でんき
北海道エリア単価:29.5円(税込) / 1kWh
公式ホームページ:https://oya-ub.com/
本ページで紹介している電力小売会社です。
北海道エリアでは最安値です。
Looopでんき
北海道エリア単価:29.5円(税込) / 1kWh
公式ホームページ:https://looop-denki.com/low-v/
かなり知名度がある電力小売会社です。
親指でんき契約時にこちらと迷いましたが、Amazonギフト券につられ、親指でんきを選びました。
もし親指でんきを解約するのであれば、この会社に決めています。
楽天でんき
北海道エリア単価:30.0 円(税込) / 1kWh
公式ホームページ:https://energy.rakuten.co.jp/electricity/
楽天グループの電力小売会社です。
楽天でんきに加入すると、楽天市場での買い物に「0.5倍」の楽天ポイントが付与されます。
楽天経済圏を利用している方にとっては、オススメの会社となります。
単価が若干高いのと、私はヤフー経済圏ユーザのため見送りました。
ソフトバンクでんき
北海道エリア単価:31.57 円(税込) / 1kWh
公式ホームページ:https://www.softbank.jp/energy/special/shizen-denki/
ソフトバンクグループが提供する電力小売サービスです。
ソフトバンクでんきでは「基本料金あり」のプランと「基本料金なし」のプランの2種類あり、「基本料金なし」プランは「自然でんき」というプランになります。
北海道エリアの電力単価が高かったため、見送りました。
あしたでんき
北海道エリア単価:- 円(税込) / 1kWh
公式ホームページ:https://ashita-denki.jp/
こちらもかなり知名度がある会社ですが、残念ながら北海道エリアでは電力小売サービスを提供していません。
下記エリアのみ提供対象となります。
AIでんき
北海道エリア単価:- 円(税込) / 1kWh
公式ホームページ:https://poweroptimizer.co.jp/aitop/
「AIが電力削減」というキャッチコピーをウリにサービス提供している会社です。
北海道電力エリアではサービス未提供でした。

エルピオでんき
北海道エリア単価:- 円(税込) / 1kWh
公式ホームページ:https://lpio.jp/electrical/
エルピオでんきも「基本料金あり」のプランと「基本料金なし」のプランの2種類あるのですが、「基本料金なし」プラン「中国電力エリア・関西電力エリア・四国電力エリア」のみ提供となります。
親指でんきのメリット
親指でんきを契約してよかった点をまとめてみました。
アンペア数の制限がなくなる
やはり家電を同時に使っても、ブレーカーが落ちないというのは安心感があります。
我が家は元々15アンペアの契約で、同時に使う家電に注意していたため、効果抜群でした。
家事の効率もグッとあがりますね。
電力の見える化
親指でんきのマイページから、以下の利用実績が確認できます。
- 年間実績
- 月間実績
- 週間実績
- 日別実績
- 曜日別集計
電気代節約の指針になるため、重宝しています。
メリット表の提供
親指でんきのマイページから、メリット表というものが確認できます。
これはお住まいのエリアの大手電力会社(我が家だったら北海道電力)の契約と比較し、親指でんきの契約で何円得したのかを確認できる資料になります。

この資料では、北海道電力の契約と比べ「418円」得しているようです。
解約手数料が0円
いつ解約しても手数料は無料なのは大変大きいメリットです。
親指でんきのデメリット
親指でんきを契約して気になった点(気になる人がいそうな点)をまとめてみました。
会社が若い、規模が小さい
「電気」という生活に欠かせないものを任せるため、倒産等の未来的なリスクを考えるのは当然です。
親指でんきを提供する株式会社ユビニティーは2012年創業の比較的若い会社なので、尚更です。
親指でんきに限らず、このような電力小売会社と契約して大丈夫かな?と思ってしまいがちですが、そこはご安心ください。
大手電力会社のセーフティー義務がありますため、電力供給が止まることはありません。
万が一、親指でんきに不測の事態が起こっても、停電することはありません。
https://oya-ub.com/about/
各地域の送電網の管理を行う大手電力会社(送配電事業者)がセーフティネットの機能を
義務付けられており、新電力の代わりに電気を供給してくれるからです。
紙の請求書・計算書は有料です
大手電力会社で毎月届いているような請求書・計算書類はWebで完結します。
郵送を希望する場合は有料になります。
基本料金無料プランの契約は30A以上から
基本料金無料のいいねプランを申し込むには、ブレーカーが30A以上である必要があります。
利用しているブレーカーが30A未満の場合には、現在契約中の電力会社にアンペア数の変更を申請し、工事が完了してからの契約となります。
工事の直後に申し込んでしまうと、下記のようなやり取りが発生してしまうため、1週間ほど時間をおくことをオススメします。


おわりに
基本料金無料プランに惹かれて契約した「親指でんき」。
契約して半年経過しましたが、今のところ悪い点・困った点は見当たりません。
そもそも北海道電力エリアで「基本料金無料プラン」を選ぼうとなると、2019年10月21日現在では「親指でんき」を含め、4社しか選択肢がないんですよね。
個人的には元々15Aを契約していたのもあり、「ブレーカーが落ちる」というある意味当たり前の現象がなくなったのは、まさに晴天の霹靂です。
「アンペア数を大きく上げたいけど・・」「別宅扱いでほとんど電気使わないんだよね」等、少しでも興味がある方はぜひ電気料のシミュレーションからしてみてはいかがでしょうか。
また検討するときはエネチェンジなどのサイトで価格を比較して選ぶことをオススメします。普通に契約するよりも、エネチェンジ独自の特典があったりと電気代以外でもお得な部分があります。
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