私は購入者としても出品者としても、ほぼ毎日Amazonを利用しているAmazonヘビーユーザです。
つい先日、Amazonのマーケットプレイス商品(Amazonに出店しているストアが販売している商品)を購入したのですが、初期不良があったため返品を申し出ました。
すると「返品は到着後10日以内だから受付できない」との返事が…
本ページではAmazonマーケットプレイスにおける返品規約の「基本」について解説します。
Amazonの販売形式は3種類
Amazonで買い物をする時に気にしなければいけないのが「誰が販売していて」「誰が発送するか」という点です。
Amazonでは次の3種類の販売形式があります。
- Amazonが販売・発送をする商品
- ストアが販売・Amazonが発送をする商品
- ストアが販売・発送をする商品
このなかの「1」と「2」については返品対応の窓口がAmazonのため、基本的に「商品に過失があり、かつ30日以内」であれば全額返金の返品が可能です。
問題は「3」の「ストアが販売・発送をする商品」です。
「マーケットプレイス商品」「マケプレ商品」と呼ばれるものですね。
マーケットプレイスの返品規約について
マーケットプレイスの返品規約は次のように定められています。
Amazon.co.jpおよびAmazonマーケットプレイスの大半の出品者は、原則として商品到着から30日以内の返品・交換を承ります。
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=GKM69DUUYKQWKWX7
出品者が発送する商品はAmazon.co.jpではなく出品者に直接返品してください。Amazonマーケットプレイスの出品者の多くはAmazon.co.jp と同等の返品・交換の条件を設定していますが、一部の出品者は独自の返品・交換の条件を設定しています。各出品者が設定する返品・交換の条件は、出品者のプロフィールページの「返品および返金について」から確認できます。詳しくは、こちらをご覧ください。注文確定後は、返品受付センターにて当該注文に関する出品者の返品・交換条件を確認できます。
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=GKM69DUUYKQWKWX7
ちょっと長いのでかなりざっくりと要約すると
- 基本的にはAmazonの返品規約と同等か同等以上
- 一部の出品者は独自の返品規約を設定している
という2点がおおまかな内容なのですが、この「一部の出品者は独自の返品規約を設定している」という点を勘違いしているストアが大変多いのが現状です。
独自の返品規約は規約違反の可能性大
例えば冒頭で触れた「返品期間は10日以内」と言っていたストアのストア情報をみると、確かに「返品期間は10日以内」という文言が掲載されていました(特定商取引法の記載があるページです、画像は別ストアさんのもの)。
これは「一部の出品者は独自の返品規約を設定している」という規約を読んで「10日以内」という設定にしたと思われますが、ほぼすべてのストアにおいてこのような返品規約にすることは許されていません。
というのも、Amazonが言う「一部の出品者は独自の返品規約を設定している」というのは、Amazonが許可した極々一部のストアに対してのみの特例措置です。
例えば誰もが知っているヨドバシカメラやソフマップがそれに該当します。
つまり「独自の返品規約を設定してもいい」というのはAmazonが許可した場合のみで、自分で「返品期間30日は長いから10日にしてやろう!」ということは出来ないのです。
ほぼすべてのストアは「基本的にはAmazonの返品規約と同等か同等以上」なので、Amazonの返品期間である30日以上を設定しなければなりません。
返品期間10日はNGだけど、60日はOK。ということですね。
これを勘違いしているマーケットプレイスストアが非常に多く、またそのような返品規約を掲載していてもAmazon側のチェックが間に合っていない状況が長年続いています。
独自の返品規約がOKなケース
繰り返しになりますが独自の返品規約が許されているのはヨドバシカメラやソフマップなどの大企業がメインとなります。
Amazonから声掛けがあった場合には独自の返品規約が設定できるようです。
しつこいようですがほぼすべてのマケプレ出品者はAmazonの返品規約と同等の扱いとなります。
よくありがちな規約違反
よくありがちなマケプレ出品者のNG返品規約は次の通りです。
- 返品期間が30日未満(30日以上でなければならない)
- 返品期間のカウントが商品発送時(正しくは商品到着から30日以上)
- 不具合の交換対応は1回まで(商品に過失があるならば何度でも対応すべき)
- 不具合時の返送料が購入者負担(出品者が負担するもの)
話にならなければマーケットプレイス保証を
冒頭で触れた「返品期間10日以内」のストアについては失礼ながら「独自規約を許されていないストアだろう…」という規模のお店だったので、上述した内容を伝えた上、Amazonの返品規約に則って返品をさせてもらいました。(後から聞いたところ、このストアさんは返品規約の設定方法について勘違いしていたとのことです)。
また独自の返品規約を盾に話が伝わらないストアもたまにいます。
その場合にはAmazonカスタマーセンターに相談をするか、マーケットプレイス保証を申請するのが有効です。
マーケットプレイス保証は購入者を守るための仕組みです。購入者の言い分が正しければ無下に扱われることはほとんどありません。
おわりに
Amazonのマーケットプレイスで購入した商品で、ストア情報の返品規約を見て泣き寝入りしている人はいませんか?本当にその規約はAmazonの規約を遵守していますか?という注意喚起の記事でした。
なお本記事を作成するにあたり、独自返品規約の扱いが今も変わっていないか、Amazonのテクニカルサポートに確認をしたところ、やはり「独自の返品規約はAmazonが許可したストアしか許されていない」とのことでした(2021年3月15日時点)。
マケプレ商品の返品を断られて悩んでいる人の参考になれば幸いです。
コメント
「ストアが販売・発送をする商品」に該当する商品を購入しましたが、Amazonマーケットプレイス保証を却下されてしまいました。。(再申請も。)
「Amazon返品ポリシーと出品者が記載している独自のポリシーに乖離がある」という言説は、今では問題ないのかもしれません。。
読んで頂きありがとうございます。
現在も独自ポリシーは規約違反かと思います。
購入した商品や返品理由によってはマケプレ保証を却下されるのは当たり前ですので何とも言えませんが…
ぜひまたお越しください。