子供からお年寄りまで、1人1台は持っていることが当たり前になりつつあるスマートフォン。
スマートフォンの重要な機能の1つに「カメラ機能」がありますが、最近のスマートフォンは高精細な写真が撮れるため、デジカメ代わりとして使っている人も多いです。
しかし色んなところに持ち運ぶことが前提のスマートフォン。カメラレンズに傷がついてしまうと「写真が曇る」というちょっと残念な状態になってしまいます…
本ページではカメラレンズ傷による曇りを、家にあるもので一瞬で直す方法をご紹介します。
カメラレンズの傷で写真が曇る!
スマートフォンのカメラレンズはとても繊細です。複数の傷が付いてしまうと…このように曇ったような写真になってしまいます。
すり傷がレンズに写りこみ、全体が白っぽくなる現象です。
こうなるとカメラレンズの交換をしなければ直らないと思いがちですが、そこまで深くない傷の場合には自分で解消することが出来ます。しかも家にあるもので、一瞬で。
実際に直す過程を説明するために、カメラ傷があるスマートフォンを2台用意しました。
ちょっと見づらくて申し訳ないですが、どちらもいい感じに(?)傷が付いています。
こっちのほうが傷が多く、曇りが強そうですね。
以下ではこれらのスマートフォンを3つの方法でカメラレンズの曇りから解放していきます。
方法1.セロテープを貼る
まず1つ目はカメラレンズにセロテープを貼る方法です。5秒くらいで終わりますし、しかも結構キレイになります。
適当に切ったセロハンテープを、このようにカメラ部分にべたっと貼っちゃいます。
たったこれだけで曇り具合がだいぶ改善されます。左が「セロテープ貼り付け前」「右がセロテープ貼り付け後」です。全然違いますよね。
コツとしては
- テープに指紋をベタベタ付けない
- 気泡が出来ないように貼る
- テープをカットしたらよりキレイに貼れる
の3点です。難しくないので気軽に試せるのと、ダメだったらテープを剥がせばいいだけなのでやり直しがきくのが最大のメリットです。
またデメリットや注意点は
- 複眼カメラの場合にはテープが貼りづらい
- テープを貼ったことでオートフォーカスが狂う場合がある(テープをキレイに貼れば改善することもあり)
- 単純に見た目がダサい(ケース装着で隠せます)
- 端末売却時などにテープを剥がすとベタつき・テープ跡が残ることがある
- 傷が深い・多すぎる場合には効果が薄い
などが挙げられます。
デメリットも複数ありますが、すぐに効果が実感できる方法なのでぜひお試しください。
方法2.歯磨き粉で研磨する
2点目は歯磨き粉を使って研磨する方法です。歯磨き粉には研磨剤が含まれているものが多いので、それでカメラレンズを擦り、表面の傷を無くしていきます。擦るときには綿棒を使いましょう。
左の綿棒は普通の綿棒です。右側が細目の赤ちゃん綿棒です。
どちらでもいいのですが、赤ちゃん綿棒が家にある人はそちらのほうが作業しやすいと思います。
それでは早速研磨スタートです。綿棒に歯磨き粉をちょっと取って…
ぐりぐり~っとこすります。ここであまり力を入れすぎると、削る必要のない奥の層まで削れてしまったり、さらに傷が付く可能性があるので軽く・優しく擦りましょう。
ちょっと面倒ですが「歯磨き粉をふき取り」→「傷の具合を確認」→「不十分であれば再度歯磨き粉をつけて擦って…」というのを何度か繰り返すことをオススメします。
研磨後がこちら。縁部分にちょっと傷があるように見えますが、中央部はキレイになったように見えます。
実際に写真を撮ってみると…一目瞭然ですね。
左が研磨前、右が研磨後です。画像がクリアに写るようになりました。
研磨前 研磨後
歯磨き粉と綿棒だけで試せるので、まずはかる~く擦るところからお試しください。
ただこちらも傷が深い・多い場合には改善しません。
また表面の層を削りとっているため、レンズが薄くなったり、表面の飛散防止フィルムが完全に剥がれてしまうこともありますのでご注意ください。
これらが嫌な人は方法3をお試しください。
方法3.薬剤で研磨&コーティング
最後の方法は薬剤で研磨&コーティングする方法です。
この方法は薬剤を別途購入する必要がありますが、1番確実に直ると思われます。
今回使用する薬剤はハセガワのセラミックコンパウンドとコーティングポリマーです。本来はプラモデルなどのホビー用なのですが、電化製品や車などでも利用できます。Amazonなどで1本1000円ほどで購入できます。
「セラミックコンパウンド」は研磨に利用します。「コーティングポリマー」は研磨したあとにレンズを保護する目的で利用します。
Amazonなどのレビューを見てもらえるとわかるのですが、すごい評価が高い商品です。
今回はこの2つを使って、かなり傷が多いこちらのレンズを研磨&コーティングしたいと思います。
用意するものは2つの薬剤と綿棒です。
薬剤は使用方法にも記載されていますが、成分が分離しているのでよく振ってから使ってください。
まずはセラミックコンパウンドを綿棒で取って…
ひたすら磨きます。歯磨き粉同様、力を入れすぎると余計な傷が付いたり、奥の層まで削れるので最初は優しく、です。
傷が多かったので時間がかかりましたが、数分研磨した後がこちら。だいぶキレイになりました。右側に線傷があるのですが、これは単なる割れだったので削り取れませんでした。
研磨が終わったあとはコーディングポリマーを使用します。
よく振ってから綿棒にとって…
表面が平らになるように塗っていきます。気持ちちょっと厚めに塗るくらいが丁度いいかもしれません。
研磨だけで終わるとレンズがむき出しになっている状態ですので、お手持ちのスマホと長く付き合うならコーティングは必須です。
コーティング剤が乾いたことを確認して写真を撮ってみると…左が作業前、右が作業後です。だいぶクリアに写りました。
研磨&コーティング前 研磨&コーティング後
研磨&コーティングはちょっと手間ですし、2,000円ほどですが出費もあります。
しかし研磨後にコーティングしておくことで、もしまた傷がついてもコーティング剤を研磨することで、レンズを薄くせずに同じように直すことが出来ます。
各1本ずつ持っておくと今のスマホだけではなく、これから購入するスマホ・ホビー・家電・車など多用途で使えるのでオススメです。
カメラレンズが割れた・亀裂がある場合。保護フィルムは必要?
上で紹介した3つの方法は残念ながらカメラレンズの「擦り傷」が原因の対処法となります。
「スマホを落としてカメラレンズが割れた」「ちょっと圧がかかってしまってレンズに亀裂が入った」という場合には直せませんのでご注意ください。
カメラレンズの傷つき・破損を防止するには、スマホケース(手帳型が特にオススメ)を利用することでレンズが表面より奥にいくので傷が付きにくくなります。
「ケースを付けるとスマホに厚みが出るからいやだ!」という人はスマホによってはレンズの保護シートが売っています。
液晶には保護シートを貼っているけどレンズは無防備、という人も多いはず。
特にiPhoneの場合はレンズ保護フィルムの種類が豊富なので、レンズ傷が気になる場合には装着することをオススメします。
おわりに
カメラレンズ傷で写真が曇るとキレイな写真が撮れず、かなりストレスですよね…。
もちろんメーカー保証・キャリア保証を使って無料で直せるのであればそのほうが確実ですが、保証が切れている場合や手軽に直したい場合にはぜひ上で紹介した方法をお試しください。
同じようにレンズ傷で困っている人の参考になれば幸いです。
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