北海道の中では珍しく年々人口が増えている札幌市。
人口が増える要因としては市外からの転入が主なようです。
本ページでは「これから札幌に引っ越される方」「札幌で子育てするけど治安や環境が分からない方」「家賃が安いのはどこ?」「スーパーが安いのはどこ?」などの疑問を解決すべく、札幌在住の私から見た札幌の各区のイメージや情報をまとめました。
実際に私が住んできたのは3区ですが、学校や職場・習い事や遊びなどで他の地区にも出没してきたためそれなりに把握しているつもりです。
大いに私見もあると思いますが、これからの生活基盤に悩まれている方の参考になれば幸いです。
札幌には10区ある
まず初めに札幌市内は10区で構成されています。
- 中央区
- 北区
- 東区
- 南区
- 西区
- 白石区
- 厚別区
- 豊平区
- 清田区
- 手稲区
地図で分かる通り、真ん中の中央区(大通りやすすきのがあるところ)を中心に、そこから離れるほど交通網が発達していなく、不便な土地になります。
各区のイメージ
冒頭でも触れましたが各区のイメージは私見になります。
実際に住んでいる人が「いやいや違うよ!」と思う箇所は多数あるかと思いますので、あくまでも参考までに読んで頂けると幸いです。
中央区のイメージ
北海道一の都会、中央区です。
大通公園・テレビ塔・時計台・各放送局・大きい病院・デパート・飲食店など、なんでもあります。
地下鉄も大通りだと南北線・東西線・東豊線と3本通る他、バスや市電があるため交通機関には困りません。
「食料品などを買い物をする場所が高くて困る」という意見も聞きますが、すすきのには業務スーパーやメガドンキがあったりするので意外と困らないかもしれません。
また夜の街である「すすきの」や「中島公園」に近づくにつれ、治安が悪くなるイメージがあります。
しかし、中央区内でも「円山」「宮の森」の高級住宅街エリアは地盤と治安が良く、このエリアの小学校は学力が高いとされています。
場所によっては西松屋やしまむらといったお店もありますが、基本的に円山・宮の森はお金のある方が住むところです。
北区のイメージ
実は札幌駅は中央区ではなく北区なんです。
地下鉄南北線が通っているため、札幌駅、大通り、すすきのと通勤や遊びにも便利なエリアです。
北区のおすすめ地域は「麻生エリア」です。
地下鉄の終点駅「麻生」付近は元繁華街のため飲食店が多く、スーパーや八百屋もあります。
洋服はあまり揃いませんがそれ以外は麻生から出なくても生きて行けそうです。
しかも終点と言っても札幌駅から9分!JRの新琴似駅も近いためダブルアクセスが叶いますし、石狩方面へのバス交通網が発達しているためここから地下鉄に乗り換えて通勤する人がとても多く、麻生からバス1本で新千歳空港にも行けます。
ですが麻生より北に住むならJR沿いでなければ車は必須です。
また北24条は第二のすすきのと呼ばれているようで、飲み屋を中心に飲食店が多い印象です。夜になると治安が悪いという噂もあります。
ですが北区役所や北警察署などの行政機関は北24条に集約されている利便性もあります。
最後に札幌駅に近い北12条エリアですが、北9条小学校と幌北小学校が留学生も多く刺激を受けられるなどのことから人気が集中しています。
地価も高く、教育にお金をかけたい親が多い印象もあります。
東区のイメージ
玉ねぎ畑に刑務所のイメージの東区ですが、2018年の北海道地震でその地盤の緩さが注目を集めました。
地下鉄東豊線も通っており便利ではありますが、地下鉄沿線を外れると車なしでは生きていけません。
土地は安いので色々なことに目を瞑っても戸建てを持ちたい人には合っているかもしれません。
モエレ沼公園やさとらんど、百合が原公園など自然が豊かで子供と楽しめる場所に恵まれています。
また東豊線沿いに引っ越すときには、物件情報の「駅徒歩〇〇分」にはご注意ください。
駅の入り口と改札が異常に遠いところがあるので、実際には改札までの所用時間が2〜3分ほど伸びる駅もあります。
他の沿線にも見られる地下鉄あるあるですが、東豊線が特に多い印象です。
南区のイメージ
札幌の面積の大部分を占めているのが南区です。
札幌・大通り・すすきのに繋がる南北線が通っているところだけがメリットです。
便利な南北線沿いですが澄川・自衛隊前は比較的家賃が安い物件が多いです。
真駒内は南北線始発駅になりますが真駒内→自衛隊前の距離が各駅で最長なのもあり、札幌駅まで18分もかかるのはネックです。
合わせて数本に1度、自衛隊前で折り返し運転があることも注意が必要です(終点が自衛隊前になる)。
また交通の便がいいのは真駒内までで、それより南は車が必須ですし、かなり緑が深くなっていきます。よくニュースで「熊が出没」となっているのは南区の真駒内以南です。
温泉街の定山渓も南区ですが、旅行と住むのは別問題ですよね。
西区のイメージ
中央区の円山・宮の森と並んで地盤が良いとされているのが西区です。
繁華街の琴似を除けば治安が良いイメージがありますが、琴似は地下鉄とJRのダブルアクセスでお店も多くとても便利な楽しい街です。
また発寒〜宮の沢には巨大なイオンモールがあり、街へ出る必要がありません。
コンサドーレ札幌の練習場としても知られる、石屋製菓の白い恋人パークがあるのも西区です。
西区に住んでいる人から西区の悪いイメージはあまり聞かない印象があります。
さらに、駅からは離れますが激安スーパーで有名な「マンボウ」があります。
西区の南側(西野など)は地下鉄が通っていないため、車が必須のエリアになります。
白石区のイメージ
大泉洋も出ていた戦隊もの、ホワイトストーンズの舞台、白石区。
白石区は民度が低く治安が悪いイメージを持っている人もいるかもしれません。
特に菊水は昔、風俗街だったためその印象は強いようです。
私も白石に住んでいたことがありますが、他の区に比べて歩きたばこが多いかな?という印象。
また、バイクの若者たちと警察がやりあっているところや、スーパーの店員と客が喧嘩しているところに遭遇するなど、治安の悪さを感じたこともありました(タイミングの問題かもしれませんが)。
また某宗教の拠点もあるため、子連れでわざわざ移り住む場所ではないかなという気もします。
しかし、白石駅周辺はバスも多く役所も駅直結で新しいなど魅力もあります。
さらに南郷18丁目あたりだと、札幌駅や大通りまでは少し距離がありますが新さっぽろと近いため、少し移動すれば遊ぶ場所も確保できます。
北郷には卸売スーパーがありますし、場所によっては豊平区の激安スーパー「サンウェル」にも行ける距離なので生活する分には便利です。
厚別区のイメージ
厚別区内に引っ越すならオススメはやはり新さっぽろです。
新さっぽろは地下鉄とJRが直結していますし、ショッピングモールや役所・科学館・水族館等がまとまっていてとても便利です。
地下鉄1本で中心部に出られるのは魅力ですが、大通駅まで20分かかるのがネックです。地下鉄通勤をする人はご注意を。
札幌駅に行くならJRで快速だと1駅8分で到着しますが、朝の通勤時間には快速がないほか、雪が深いと時間通りに来なかったり運休になるのは考えものです。
厚別区はコンパクトにまとまっていて、大体が地下鉄沿線かJR沿線になります。
とくにJRで南方面(北広島・恵庭・千歳など)に頻繁に行く人にはオススメです。
豊平区のイメージ
住めば都の豊平区。
豊平区内の地下鉄付近であればどこもそう不便ではないですし、家賃も高くない印象です。
また豊平区は場所によって南北線と東豊線のWアクセスが望めるのが便利です。
夏の時期には豊平川の花火大会があるので、河川敷に行かずとも楽しめそうですね。
中の島あたりは昔の名残から治安が悪いと言われていますが、実際に住んでみるとそれはあまり感じませんでした。
ただラブホテルが多いイメージなので子育て向きではないかもしれません。
また南側の西岡は家賃も安くていいのですが、地下鉄がないため車がないと快適な生活は難しそうです。
余談ですが豊平区はラーメン激戦区のため、ラーメン好きには堪らない区かもしれません。
清田区のイメージ
清田区の良いところは、コストコとイオンモールがあるところ、三井アウトレットパーク札幌北広島が近いところです。
買い物は充実していますが地下鉄やJRの駅に行くにもバスか車が必須となるため、交通の便が悪いです。
どうせ車が必須なら千歳・恵庭・北広島に住むのと大差は無いような気がします。
「清田に住んでる」と言うと「え〜、どうやって通ってるの?バス?」なんて会話は札幌民あるあるかもしれません。
また清田区全体ではありませんが地盤が悪い場所が多く、2018年の北海道地震では地盤沈下や液状化が起こるなど被害は相当なものでした。
ちなみに北海道のいろはすは清田区の水を使用しているため、水は美味しいかもしれません。
手稲区のイメージ
一部の札幌市民から札幌と認められていない区が手稲です(手稲にお住まいの方、ごめんなさい)。
手稲=山の印象が強く、札幌市内なのに地下鉄はなく移動はJRかバスです。
手稲に住んでいる人は「魅力的な物件があった」や「実家が手稲方面だから」などの理由が多い印象です。
しかしJRの駅も大きくきキレイで、西友と直結しているなど日常生活に困ることはありません。
ある程度何でもそろっているけれど、静かなところで暮らしたい人には合っていると思います。
手稲山がありますので、スキーやスノーボードが好きな人には良いですね。
また、札幌運転免許試験場が手稲にあるため、免許更新の際には近くて良かったと感じるかと思います。
こちらも住めば都で、手稲区民の人から手稲の悪口を聞いたことはあまりありません。
結局どこに引っ越せばいいの?
10区のイメージをざっくりと解説しましたが、結局どう選べばいいの?という人向けに目的別の選び方をまとめてみした。
- 家ベースで選ぶなら:良い物件のある区
- 遊び歩きたいなら:中央区・中央区寄りの北区・中央区寄りの豊平区
- 子育てするなら:中央区・西区・北区
- 学力なら:中央区(円山、宮の森)・西区・北区
- 節約したいなら:白石区
- 治安を選ぶなら:中央区(すすきの・中島公園・幌平橋付近を除く)・繁華街を除く西区・24条を除く北区・豊平区
- 地盤で選ぶなら:中央区・西区
- ダブルアクセスなら:中央区・豊平区・西区(琴似)・北区(麻生)・厚別区(新札幌)
- 自然を求めるなら:南区・東区・厚別区
ざっくりとこんな感じでしょうか。
私も札幌市内を何度か引っ越しましたが、結局は物件ベースで選んで引越しました。
札幌は物件数も多くて家賃が安いところが多いのが魅力です。
まとめ
住めば都なのでどの区も満足して暮らしておりましたが、節約志向が高い私としては安いスーパーが近くにあって、職場や学校等に近く、駅に近い物件が最高だなあと実感しています。
これから札幌で子育てされる方や札幌で就職される方々の土地選びのヒントになれれば幸いです。
また、手稲等を不便と記していますが、札幌はどこも公園や小学校、スーパーがそれなりにありますので、より田舎の地区からの引っ越しであればどこもそう不便を感じることは無く、むしろ「お店が多い」と感じるかもしれません。
また私ごとですが、「賃貸なら何か気に入らなければ引っ越せばいいかー!」とどの区に住むかをあまり考えていませんでしたが、家族が増えると荷物も増え引っ越しが気軽に出来なくなってきました。
子供の保育園を変えるのがかわいそうなどの問題で引っ越しでも近場で…と家を探すようになりましたが、「学力を考えるとここの区に引っ越したほうが…」などと問題が山積みです。
こんなこともありますので、土地選びは慎重にすることをおすすめします。
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