日本で最も馴染みのあるチャージ式電子マネーの「Edy(2012年より楽天Edyに改め)」ですが、昔ながらのカードだけでなく、クレジット一体型、モバイル版、キーホルダー型などがあるのご存じでしょうか。
各楽天Edyは、形状が異なるだけでなく、チャージ方法、残高移行の可否などにも違いがあるためそれらを理解した上で使用することが望ましいです。
そこで、それぞれの特徴を比較して最も使い勝手の良い楽天Edyを調べることにしました。

本記事では、3種の楽天Edyの違いやそれぞれの残高の移行や保証について調査した結果を基に、おすすめのEdyについてまとめています。
楽天Edyは大きく分けて3種類
種類が豊富な楽天Edyですが、大きく分けると
- Edy楽天ポイントカード・グッズ
- Edy機能付き楽天カード
- おサイフケータイ(モバイルEdy)
の3種類に分けられます。
以下ではそれぞれの特徴についてざっくりとまとめています。
Edy楽天ポイントカード・グッズ
Edy機能と楽天ポイントを貯める機能だけを持ち合わせたシンプルなチャージ式カードが「Edy楽天ポイントカード」です。
キャラクターとのコラボが多いため、デザインの種類が豊富なのが特長ですが、どれも税込330~550円で販売されています。

また、形状は違うものの機能はカード型と同様のストラップ型、キーホルダー型、フィギュア型などがあります。
これらにはカードと同等の機能を持つコイン型のEdyが内蔵されているため、財布から出す手間なくカードと同じ機能が利用できます。

Edy機能付き楽天カード
有料のEdyカードを無料で手に入れることが出来るのが「Edy機能付き楽天カード」です。
基本還元率は1%ですが、
- 楽天市場での買い物(3%還元)
- 街での利用でポイント2倍(2%還元)(本記事作成時点)
と、クレジットカードとしても優秀な楽天ユーザーにおすすめのEdy機能付きカードです。
また、楽天カードは2枚持ち可能なカードとしても注目を集めています。
おサイフケータイ(モバイルEdy)
カードを持たずにスマホで完結するおサイフケータイの「モバイルEdy」も無料です。
新たにクレジットカードを作る必要も、有料カードを購入する必要もなくアプリ1つで手軽に始められるのが魅力です。
また、アプリ1つでチャージ、支払い、残高、履歴などが管理できるためとても便利です。

以下では上記3種類のEdyについて、
- チャージ方法の違い
- 残高移行の違い
- 紛失・盗難時の手続きの違い
- 残高補償の違い
の、4つの違いについてまとめています。
チャージ方法の違い
上記3種の楽天Edyですが、選ぶうえで重要なのが「チャージ方法」の違いです。
公式サイトに掲載の下記の表(タップで拡大)が分かりやすいですが、Edy楽天カードやキーホルダー等のグッズは銀行口座の紐づけと、オートチャージに非対応であることが分かります。
反対におサイフケータイは全てのチャージ方法に対応しています。

子供のお小遣い用など、あえてオートチャージを利用したくない場合にはEdy楽天ポイントカードやグッズ類を持たせるのが良さそうです。
残高移行の違い
Edyユーザーの中には
- 複数あるEdyの残高を1つにまとめたい
- カードは使わないからおサイフケータイに全て移行したい
などと考えている人も多いはず。
結論から言うと、基本的には「Edy残高の統合・移行」は出来ないため、残高を使い切るのがおすすめです。
ただし例外が2点あり、
- Edy機能付き楽天カード間の移行
- おサイフケータイからの移行
は可能です。
Edy機能付き楽天カード間の移行
詳しくはこちらに記載がありますが、残高移行は以下の理由による場合にのみ可能な方法です。
- クレジットカードの有効期限切れによる更新時
- ブランド切替による新カード発行時
- 磁気不良による再発行時
また、カード切り替え時に自動的にEdy残高も移行されるわけではなく、いずれかの方法で自身でEdy残高を移行する必要があります。
おサイフケータイからの移行
最も残高移行に柔軟なのが「おサイフケータイ(モバイルEdy)」です。
移行元のモバイルEdyと、移行先のEdyを楽天Edyマイページに登録している必要がありますが、移行元がモバイルEdyであれば、移行先はモバイルEdy、Edy楽天カード、きゃらぺいっ!、Edy機能付き楽天カードなど種類を問いません。
モバイルEdyからの移行方法をまとめると、
- モバイルEdyを利用停止(楽天Edyマイページ内の「故障/盗難/紛失」ページより利用停止申請)
- 残高引き継ぎ先の楽天Edyを選択
- 残高をマイページ内でEdyギフトとして受け取る
の3ステップです。

利用停止したEdy番号は利用不可になるだけでなく、ギフト受け取りは1ヵ月先になるためよく考えてからの実行をお勧めします。
また、機種変更など「おサイフケータイからおサイフケータイ」に移行したい場合には利用停止をせずとも、楽天Edyオンラインの利用で「楽天Edyアプリと楽天Edyオンライン」間での残高移行が簡単にできます。
楽天EdyオンラインはEdyをweb上で利用・保管できる楽天会員サービスです。
アプリ「おサイフケータイ」の「詳細を見る」から「楽天Edyオンライン」と進み連携させることで、

いつでも残高の移動が可能になります。


機種変更時には利用停止をしなくて良いのはとても手軽です。
紛失・盗難時の手続きの違い
各Edyは紛失・盗難時の手続きも異なります。
Edy楽天ポイントカード・グッズの場合
Edy楽天ポイントカードやグッズ類を紛失した場合は、不正なチャージを防ぐためにこちらに則って「チャージサービスの利用停止」を行います。

ポイントカード機能は別途、楽天ポイントカードのサイトで利用停止を行う必要があります。
なお上記はあくまでも「クレジットカード等から追加でチャージされて不正利用されるのを防ぐための手続き」です。
既にあるEdy残高の利用をストップさせることは出来ませんのでご注意ください。
Edy機能付き楽天カードの場合
Edy機能付き楽天カードを紛失した場合には、「チャージサービスの利用停止」に加え、「紛失・盗難専用ダイヤル」に連絡をしてカードを利用停止する必要があります。
こちらもチャージの設定方法により手続き方法が異なります。

Edy機能付き楽天カードの場合でも、利用停止が出来るのは「カードの決済機能」のみです。Edy残高の利用停止は出来ません。
おサイフケータイ(モバイルEdy)の場合
上2つの「Edy楽天ポイントカード・グッズ」と「Edy機能付き楽天カード」の場合は、チャージ済みのEdy残高を回収する方法はありませんが、おサイフケータイ(モバイルEdy)限っては残高の引き継ぎが出来るため安心です。
上で紹介した「モバイルEdyからの移行」と同じ手続きで、
- モバイルEdyを利用停止(楽天Edyマイページ内の「故障/盗難/紛失」ページより利用停止申請)
- 残高引き継ぎ先の楽天Edyを選択
- 残高をマイページ内でEdyギフトとして受け取る
の3ステップを踏めば、
- チャージ設定の解除
- ポイント設定の解除(楽天ポイント・マツモトキヨシ・エディオンのみ)
- 楽天Edyオンラインの連携解除
- 決済機能停止
が行われ、残高も失われることはありません。
ただし、楽天EdyマイページにEdy番号登録していない場合には、残高引継ぎが出来ないためこちらからチャージサービスの利用停止を行う必要があります。
残高補償の違い
残高が移行できるのは、楽天EdyマイページにEdy番号登録済みの「モバイルEdy」と、「Edy機能付き楽天カードの再発行」の場合のみということが分かりました。
また、それぞれチャージの利用停止は可能であることが分かりました。
しかし、モバイルEdyをマイページに登録していなかった場合、Edy機能付き楽天カードを紛失した場合、きゃらぺいっ!を紛失した場合など、チャージを停止したものの残高の返金や補償はしてくれるのでしょうか。
答えは「Edy残高の補償はなし」です。
よって、以下の対応もできないため残高については諦めるしかありません。
- 楽天Edy自体の利用停止
- Edy残高の払戻し
- Edyの受取りの中止

モバイルEdy以外は「Edyの紛失 = 残高が無くなる」と理解した上で利用しましょう。
おすすめはどれ?
以上の違いを表にまとめました。(タップで拡大)
それぞれに特徴があるため、使う人、用途によって選ぶ種類が変わりそうです。
以下では、各楽天Edyをお勧めしたい人についてまとめています。
「Edy-楽天ポイントカード・グッズ」がおすすめなのはこんな人
「Edy-楽天ポイントカード・グッズ」がオススメなのは、下記に当てはまる人です。
- カードやグッズの見た目にこだわりたい
- 子供のお小遣いに使いたい
- 会計がもたつく
絵柄が豊富なカードやフィギュアなど見た目も可愛いうえに、オートチャージ機能が無いため、スマホや財布を持ち歩かない「子供のお小遣い」にピッタリなほか、アプリやマイページから親が残高や履歴を確認できるのも安心です。
また、大人でも「きゃらぺいっ!」のようなフィギュア型やキーホルダー型を選べばスマホや財布を出さずに支払えるためレジでもたつくことがありません。

「Edy機能付き楽天カード」がおすすめなのはこんな人
Edy機能付き楽天カードがオススメなのは、下記に当てはまる人です。
- 無料でEdyを発行したい人
- 楽天市場でお買い物をする楽天ユーザー
楽天カードの基本還元率は1%ですが、
- 楽天市場での買い物(3%還元)
- 街での利用でポイント2倍(2%還元)(本記事作成時点)
と、クレジットカードとしても優秀な楽天ユーザーにおすすめのEdyです。
「おサイフケータイ」がおすすめなのはこんな人
おサイフケータイがオススメなのは、下記に当てはまる人です。
- 無料でEdyを発行したい人
- スマホ決済をしたい人
- オートチャージしたい人
- 紛失・盗難時に確実に残高を移行したい人

特に「残高が移行できる」メリットは大きいので、財布を無くしがちな人はおサイフケータイがおすすめです。
おわりに
種類が豊富なEdyなだけに、自分に合っているものがどれかを見分けるのは難しいです。
しかし、物理カードが欲しいのか、オートチャージがいるのか、スマホで決済したいのか・・・等の条件を明確にすることでぴったりのEdyが見つかります。
また、楽天Edyをお得に利用するにはチャージ方法も大切な選択の一つで、特に楽天ギフトからチャージ可能な「楽天キャッシュ」がオススメです。
その他、「EdyギフトIDの使い方」やキャッシュレスに関する記事をまとめていますので、宜しければご閲覧ください。
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