車を持っていない私はここ数年カーシェアを愛用していて、その便利さにどっぷりとハマっています。
そんなカーシェアサービスに2022年3月から大企業の楽天が参入しました。
名前はそのまま楽天カーシェアです。
あの楽天がカーシェアサービスに参入すると聞き、楽天ポイントや楽天キャッシュは使えるのかな?SPUはアップするのかな?などなど疑問は尽きません。
本ページでは楽天カーシェアの概要をはじめ、実際にサービスを使ってみて感じたメリット・デメリットや、dカーシェアとの違いをまとめています。
当ブログではカーシェアに関する記事をたくさん書いているので、興味のある方は是非合わせてどうぞ!
楽天カーシェアがスタート!
2022年3月、楽天カーシェアの提供が開始しました。
公式URL:https://carshare.rakuten.co.jp/
楽天カーシェアと言っても、楽天が車両を用意するわけではなく、他社のカーシェアサービスを楽天IDで使えるカーシェアサービスになります。
言ってしまえばドコモのdカーシェアと全く同じ仕組みです。
楽天カーシェアサービスの概要は次の通りです。
月額料金
楽天カーシェアの月額料金は0円です。
カーシェアをあまり使わない人にとっては有難いですね。
他社カーシェアサービスと同様、ガソリン代や対人・対物補償も付いています。
利用料金
楽天カーシェアで通常利用で料金が発生するのは「時間料金」と「距離料金」の2つです。
時間料金は15分単位で、車両のクラスによって変動します。
最安値はスタンダードクラスまたはEVクラスの230円/15分~です。
最高値はデラックスクラスの390円/15分~になります。
距離料金は6時間以上の利用または夜間パックの利用で発生し、1kmあたり16円です。
これは他社カーシェアサービスと同等の金額です。
このほか事故時にはペナルティ料金・ノンオペレーションチャージ(NOC)が発生します。
詳しくは公式ページをご確認ください。
楽天ポイントが貯まる・使える
楽天カーシェアの醍醐味は楽天ポイントが貯まる・使えることです。
楽天ポイントは利用料金(キャンセル料金・消費税・NOC・ペナルティー料金等を除く)の1%が貯まります。
例えばスタンダードクラスの車両を15分(税抜き200円)借りたら、2ポイント貯まります。
また利用料金には楽天ポイントと楽天キャッシュの2種類が利用できます(詳しくは後述)。
支払い方法
支払い方法は
- クレジットカード
- 楽天ポイント
- 楽天キャッシュ
の3種類から選べます。
楽天ポイントや楽天キャッシュは楽天市場で買い物をするときと同じような感覚で利用可能です。
SPU
楽天市場でのお買い物がお得になるSPU(スーパーポイントアッププログラム)ですが、残念ながら2022年3月24日時点では楽天カーシェアの利用は含まれません。
SPUはここ最近は数か月に1回のペースで何らかの改変がありますので、もし楽天カーシェアが組み込まれればグッと存在感が増しそうです。
利用できる車両はオリックスカーシェアのみ
繰り返しになりますが、楽天カーシェアは他社のカーシェアサービスを楽天IDで使えるカーシェアサービスです。
楽天カーシェアで使えるサービスは本記事作成時点(2022年3月24日)で、オリックスカーシェアの1社のみになります。
なので
- 現在オリックスカーシェアを利用している人
- 複数のカーシェアサービスを使いたい人
にとって、楽天カーシェアはとてもイマイチなサービスと言えます。
また、利用できるカーシェアが1社ということで
それなら色んなカーシェアが使えるdカーシェアを選ぶよ!
と感じる人も多いと思います。
ただしまだサービス開始直後なので、これから提携先は増えると思われます。今後のサービス拡充を見守りましょう。
実際に使ってみた
実際に楽天カーシェアを使ってみました。
残念ながら私が住む札幌は住宅地に楽天カーシェア(オリックスカーシェア)が無く、わざわざ街中まで借りに行きました…
会員登録と入会審査
楽天カーシェアを利用するにはまずは会員登録と入会審査を行います。
審査と言っても免許証を提出するだけで、特段厳しいものではありません。
既に楽天IDを持っている人は、氏名・電話番号・住所が自動的に入力されるので、かなり簡単に登録することが出来ます。
登録は道なりに進むだけなので割愛しますが、サイト自体がスマートフォン向けに最適化されているため、パソコンだと年月日のスクロールがかなりし辛かったです。スマホで登録したほうが楽かもしれません。
ちなみに審査自体はすぐ終わりました。
入会申込が3/10の夜10時で、入会審査完了の連絡が3/11の朝8時でした。
免許証の確認を目視で行っているのか、システムで全自動にしているかはわかりませんが、利用開始まで短いのはかなり好感が持てます。
予約
入会審査が完了したら予約を行います。
本記事作成時点(2022年3月24日)では楽天カーシェアのアプリは無く、すべてブラウザ経由での予約となります。
予約手順についても場所・利用開始時間・返却時間を決めるだけなので割愛させて貰いますが、直感的に操作が出来るため迷うことは無いと思います。
利用当日(初回は電子鍵登録必須)
当日は利用開始時間の15分前から開錠が開始できます。
これは他社カーシェアサービスと同様で、利用前の車両点検等をするための時間です。
なお最初の利用で注意したいのが電子鍵の登録が必須なことです。
電子鍵は車の開錠・施錠に必要なもので、初回のみ必要な作業です。
必要なものは次のいずれか1点です。
- iOS端末(iPhone7以降)
- Android端末
- 交通系IC・電子マネーカード
電子鍵の登録は楽天カーシェアの仕様というより、オリックスカーシェア側の仕組みで必須なためです。
手順は楽天カーシェアサポートセンターへ電話をすると丁寧に教えてくれます。
大まかな手順としては、利用開始時間になったら車の近くへ行ってコールセンターに電話をかけます。
氏名・電話番号などを伝え、本人確認が終わった後に、運転席側から見える車両番号なる数字4桁をチェックして欲しいと言われますので、それを伝えます。
あとは車後方のタッチに登録したい鍵を「ピッ」と音がなるまでかざします。
文字に起こすとたったこれだけなのですが、何かと手間取り私の場合は約5分ほどかかりました…。SNSなどを見ると10分近くかかった、という人もいらっしゃいます。
楽天カーシェアの初利用は急ぎの時は避けて、少し時間に余裕があるときにしましょう!
電子鍵の登録が終わったらようやく車両に乗り込みます。
オリックスカーシェアの車両なので細かいことは割愛しますが、利用に関しては「楽天カーシェアだからココが特殊」という点は一切ありませんでした。
強いて言うならシールが追加されすぎて、カーシェアサービスと無縁の人がこれを見ると
何なんだろうこの車…
と、不審に思われてもおかしくない状態になっています。
返却
利用が終了したらに電子鍵で施錠をし、返却完了です。
きっちり返却できているか不安な人は、利用後すぐに「クルマのご返却を確認しました」というメールが届きますので、このメールが来ているかを確認しましょう。
dカーシェアとの違いは?
繰り返しになりますが楽天カーシェアはdカーシェアと同じ仕組みです。
つまり自社のIDとポイントで、他社のカーシェアサービスが利用できる仕組みですね。
仕組みは同じですがdカーシェアとの違いは大きく2点あります。
- 利用できるカーシェアサービスの数が違う(楽天カーシェアは1社、dカーシェアは5社。いずれも2022年3月24日時点)
- 貯まる・使えるポイントが違う(楽天カーシェアは楽天ポイント、dカーシェアはdポイント)
利用料金を比べてみても、dカーシェアのオリックスカーシェア利用料金とぴったりと足並みを揃えています。もちろんdカーシェアも月額0円で利用可能です。
現時点ではdカーシェアのほうが提携先が多く圧倒的に有利なので、「楽天ポイントが貯まる・使える」という点に魅力を感じなければ、楽天カーシェアを使うメリットは限りなくゼロに近い状況です。
楽天カーシェアのメリット
以上をまとめると、楽天カーシェアのメリット次の3つです。
楽天ポイント(期間限定)が使える
しつこいようですが楽天カーシェア最大のメリットは楽天ポイントと楽天キャッシュが利用できる点です。
特に楽天ポイントは通常ポイントだけではなく、期間限定楽天ポイントも利用できます。
日常生活での出費で期間限定ポイントが消費できるのが嬉しい人は多いはず。
ここにメリットを見出せない人は、楽天カーシェアはオススメできません。
月額費用が無料
オリックスカーシェアは月額880円の基本料金がかかります(880円分の利用チケットが貰えるので、利用すると実質無料)が、楽天カーシェアは月額料金が無料です。
普段はカーシェアをほとんど利用しない、具体的には月に1回乗るか乗らないか、という人は維持費がかからない楽天カーシェアを選択するのはアリだと思います。
ただしdカーシェアも月額無料で5社が利用できるので、楽天市場などの楽天サービスを多く利用している人にオススメです。
初回利用キャンペーンが開催中
楽天カーシェアでは初回利用で1,000P還元キャンペーンが開催されています。
これはしばらくの間定期的に開催されるようです。
1,000P獲得できる条件は
- エントリー
- 楽天カーシェア入会
- 対象期間での予約&乗車
- 初回のご利用1時間以上の利用時間
- 2,000円(税込)以上の利用料金
の5つになります。
条件を満たせば、例えば6時間パックが3,280円 + 距離料金で使えるのでお得ですよね。
楽天カーシェアへの加入を検討している人はエントリーを忘れずにどうぞ!
楽天カーシェアのデメリット
メリットもあればデメリットもあります。
楽天カーシェアのデメリットは次の5つです。
利用できるカーシェアサービスが1社のみ
しつこいようですが楽天カーシェアの提携先は2022年3月24日時点でオリックスカーシェアの1社のみです。
現時点ではdカーシェアへの優位性はほとんどなく、これからの発展に期待したいサービスと言えます。
電子鍵登録が面倒
これは楽天カーシェアというよりオリックスカーシェアのデメリットなのですが、初回の電子鍵登録が結構面倒でした。
借りる前に電話で登録作業をするのは中々腰が重いですよね…
また、オリックスカーシェアやdカーシェア×オリックスカーシェアを使っている人は、同じ電子鍵を使い回すことは出来ず、違うものを登録しなければいけませんのでご注意ください。
利用料金の確定まで時間がかかる
楽天カーシェアを利用し終わったあと、利用金額を確認しようとすると「利用実績確定後、表示されます。」の文字が。これではいくらかかったのかわかりません…
いつ料金確定がするのかはわかりませんが、領収書が発行できるのが翌月中旬とのこと。
なので遅くともそこまでには料金が確定すると思うのですが、すぐ確認できないのは個人的にはモヤっとします。
私はよく利用するタイムズカーシェアでは返却時のメールに利用料金が書かれているので、この仕様にはちょっとビックリしました…
利用料金が高い
これはdカーシェアでも同じ事が言えるのですが、月額費用が0円な分、通常より利用料金が高いというデメリットがあります。
例えばオリックスカーシェアのスタンダードクラスを例にすると、楽天カーシェア経由で利用するか否かで以下の違いがあります。
短時間であればあまり気にならない違いですが、長く使えば使うほど大きな価格差になっていることがわかります。
またオリックスカーシェアでは使えば使うほど会員ランクが上がっていき、お得に利用できるプログラムが用意されています。こちらの表のように、会員ランクが上がるとお得に利用できる仕組みです。
しかし楽天カーシェア経由でオリックスカーシェアを使っても、このようなランク制度の恩恵は一切受けられません。
またタイムズカーシェアは利用した分だけの請求ですが、楽天カーシェア(オリックスカーシェア)は予約した分に対して料金が発生します。この差もかなり大きいです。
利用頻度が高い人は、楽天カーシェアではなくオリックスカーシェアに直接加入したほうが断然お得です。
専用アプリがない
楽天カーシェアには専用アプリがありません。予約など、すべての作業をブラウザで行う必要があります。
個人的には専用アプリがあったほうが直感的で好みです。
逆にアプリを増やしたくない人もいると思うので、ブラウザかアプリ、どちらを利用するかを選べるような仕組みだと嬉しいです。
おすすめのカーシェアサービスは?
以上のことから、残念ながら現時点では楽天カーシェアを人にオススメすることはありません。
利用頻度が低い人はdカーシェアを使えばいいですし、がっつり使う人は個々のサービスに直接加入するのが1番お得だからです。
ちなみに個人的にはタイムズカーシェアがオススメです。
タイムズカーシェアをオススメしたい理由はいくつもありますが、大きくは次の3点です。
- 圧倒的なステーション・車両数
- TCPプログラムの割引制度
- 洗車・給油の割引制度
特に1番の「圧倒的なステーション数」は重要で、そもそもステーションが家の近く等になければ話になりません。
そのため誰かに
オススメのカーシェアサービスはどれ?
と聞かれると、迷わず
タイムズカーシェアだよ!
と答えます。ステーション数が少ないカーシェアサービスは人にオススメし辛いです。
もし楽天カーシェアをオススメする人がいるとするなら、それは
今月も期間限定楽天ポイントを使うのに大忙しだよ…。どこで消費したらいいかな…。
と、贅沢すぎるお悩みを抱えている人だけです。
おわりに
2022年3月に始まった新サービス、楽天カーシェアを実際に利用してみました。
記事の内容としては「楽天カーシェアはオススメできない」という趣旨ではありますが、それはあくまでも現時点での話です。
これから提携先も増えると思いますし、専用アプリも出来るはずですし、楽天ならではの独自性もどんどん反映されていくと思われます。
個人的にはSPU1倍の条件になってくれるだけで毎月使ってしまいそうです…
これからの楽天カーシェアの動向に要注目です。
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