北海道の百貨店と言えば「マルイさん」こと丸井今井です。(道民は「マルイさん」呼びが通例)
以前は小樽や旭川など北海道の各所にあった老舗デパートでしたが、現在は札幌の本店と函館のみとなり、随分と寂しくなってしまいました。
北海道民が東京に行くと「マルイ」というファッションビルが多くあり、「都下にはデパートがいっぱいあるんだな」と思うこともあるかもしれません。
また、「OIOI」といマークを目にし「本州のマルイさんはマークが違う?」と疑問に思った方もおられるかもしれません。
そこで本記事では、北海道の丸井今井と本州のマルイの関係性、違いについてまとめました。
この記事を読めばマルイの謎が解けます。
丸井今井とは?
丸井今井は明治時代に呉服店として始まった老舗の百貨店です。
地下にはスイーツや食品、1階には化粧品や雑貨、上の階にはブランド物の婦人服や子供服、レストラン、催事場があるなど王道のデパートです。
マルイとは?
一方のマルイは、首都圏を中心とするファッションビルで、「マルイ・丸井・モディ・マルイファミリー」などの名で多くの店舗を展開しています。
また、同じくファッションビルであるパルコやルミネ、OPA、109などと同じカテゴリーになります。
丸井今井とマルイは無関係?4つの違い
本州のマルイはカタカナ表記の店舗が多いですが、歴史のある店舗は「丸井」と漢字表記のところもあるなどますます混乱してしまいますが、実は「丸井今井」と「マルイ」は無関係です。
グループ企業でも何でもありません。
名前は同じでも無関係であるため、両者には多くの違いがあります。
下記では大きな4つの違いについてまとめています。
ロゴマークの違い
まず、ビルに大きく書かれているマークが全く別物です。
丸井今井はその昔、呉服店だった時代には「今井の井」を丸で囲んだ屋号が使用していましたが、
現在はイニシャルのMを表した赤いロゴマークでお馴染みです。
一方の「マルイ」もその昔は「丸井の井」を丸で囲んだマークをしようしていましたが、現在は0101のような「オイオイ」や「マルイマルイ」と書いているようにも見えるロゴマークを使用しています。
これは1973年に丸井全店の電話番号末尾4桁を「0101」にした際に制定されたロゴマークです。
会社の違い
ロゴマークが異なるのも、そもそも両者が全く別物の会社だからです。
丸井今井は現在、三越伊勢丹ホールディングスの子会社であり、札幌本店を運営しているのは「株式会社札幌丸井三越」、函館店を運営しているのは「株式会社函館丸井今井」となります。
そのため、伊勢丹や三越の公式サイトを開くと、丸井今井の店舗情報も掲載があります。
一方マルイは、株式会社丸井グループであり、小売事業は「株式会社丸井」が運営しています。
マルイは百貨店じゃない
名前が似ているだけに「どちらも百貨店」のイメージがあるかもしれませんが、本州のマルイは百貨店ではありません。
「売り場面積の50%以上において対面販売を行う」という百貨店の基準を満たしてはいるものの、自ら百貨店を名乗ることもありません。
また、百貨店でない証拠にマルイは「日本百貨店協会」には加盟せず、スーパーマーケットなどの団体である「日本チェーンストア協会」に加盟しています。
確かに本州のマルイにはスイーツや総菜売り場に「デパ地下」がなく、商業施設の印象です。
拠点・店舗数の違い
丸井今井の拠点は北海道で、現在店舗は「札幌本店」と「函館店」の2店舗です。
それに加えて「きたキッチン」という道産食品のセレクトショップを空港などの出店していますが道外への進出はありません。
一方のマルイは関東を中心に、関西、東海、九州と国内に28店舗(2022年1月時点)を構え、東京都内だけでも沢山のマルイが存在するなど規模が違います。
株主優待や商品券の利用に注意
運営会社が違うとなると、株主優待や商品券にも注意が必要です。
例えば本州のマルイを運営する丸井グループでは、株主優待としてお買い物券を発行しています。
このお買い物券は「丸井グループ」で使えるもので、北海道の「丸井今井」で使おうとしても別会社のため利用できません。
「丸井今井」で利用できる株主優待は「三越伊勢丹ホールディングス」のものとなります。
恥ずかしながら私は丸井今井で「丸井グループ」の商品券を出して使えなかった経験があります。
マルイを運営する「丸井グループ」の株主優待については別記事でまとめています。
エムアイカードとエポスカードに注意
名前が似ているため混同しますが、それぞれで発行しているカードにも注意が必要です。
エムアイカードは丸井今井
丸井今井を含む三越伊勢丹グループ百貨店でのお買物がお得になるカードは「エムアイカード」です。
エムアイカードは三越伊勢丹グループ百貨店での利用で初年度のポイントが8%になるなどの特典があります。
そのため、エムアイカードを持ってマルイでお買い物をしても恩恵は薄いです。
エポスカードはマルイ
一方本州のマルイでお得にお買い物が出来るのは「エポスカード」です。
申し込み方法にもよりますが、エポスカードは入会特典でマルイの店舗または通販で使えるクーポンがもらえる他、
マルイのネット通販利用で、配送料無料や10%OFFなどの特典があるなど、マルイユーザーが持つべきクレジットカードと言えます。
商品券・ギフトカードの利用に注意
百貨店である丸井今井とファッションビルであるマルイでは使用できる商品券・ギフトカードにも違いがあります(2022年1月15日時点)。
丸井今井で利用可能な商品券
札幌の丸井今井で利用できる商品券は下記の通りです。
- 全国百貨店共通商品券
- JCBギフトカード
- タクシークーポン
- 図書カード
- ビール共通券
- お米券
- すし券
- こども商品券
- 清酒上撰券
- コカ・コーラギフト券
- 京王プラザホテルプラザチェック
- 第一滝本館クーポン券
マルイで利用可能な商品券
マルイでは、「マルイの商品券」に加え、JCBギフトカードや日専連ギフトカードなどの各種ギフトカードが利用できます。
「全国共通百貨店商品券」は利用できませんのでご注意ください。
おわりに
丸井今井とマルイ、どちらも同じ「まるい」であるためグループ会社と思われている方も多いかもしれませんが、実は全く無関係の別会社であることが分かりました。
そもそもマルイは百貨店ではなく、さらに両社は拠点や店舗数なども大きく異なります。
特に、マルイのない北海道の人が株主優待を購入する際や、エポスカードの特典・商品券を使用する際には注意が必要です。
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