最近ではスマートフォンをはじめリチウムイオン電池を使った製品が増えてきてはいますが、まだまだ電池を活用する製品は多いです。
自分の周りでパッと思いつく限りでは、パソコン周辺機器全般(マウス、外付けテンキー等)・リモコン・ラジオ・懐中電灯などが挙げられます。
ちなみに我が家では充電池を使わず使い捨ての乾電池を活用しているのですが、ランニングコストが優秀なのは充電池です。
というわけで充電池と乾電池のメリット・デメリットを整理し、また具体的に「充電池と乾電池ではどれくらい金額が違ってくるのか」を比較検証してみました。
充電池ってどんなもの?
充電池は専用の充電器を使って充電することで何度も繰り返し使える電池のことです。
ゴミが出にくいことからエコの観点からも注目されています。
代表的な充電池
充電池と言えばパナソニックのエネループ。
充電池よりも「eneloop エネループ」というフレーズの方が効き馴染みがあるかもしれないくらいです。
同じくパナソニックのエボルタ。
こちらは1回の使用時間が長いのが特長です。
充電池のメリット
充電池のメリットは下記の通りです。
- 経済的
- エコロジー
- 充電しておけば1年後でもすぐに使える(充電池による)
- 使った分だけ充電する、つぎ足し充電も可能
- 使い始めから終わりまで安定した電圧
- 低温時の性能低下が少ない
- 液漏れがしにくい
充電池のデメリット
充電池のデメリットは下記の通りです。
- 初期費用がかかる
- 充電をしなければ使えない(すぐに使えない)
- 充電に時間がかかる
- 家庭ゴミで捨てられない、家電量販店等の回収ボックスにいれる必要がある
- 災害時・停電時に充電ができない
昔は自然放出されるなど使い勝手の悪かった充電池ですが、今は乾電池と遜色なく使用できるほど性能が上がっているようです。
乾電池ってどんなもの?
乾電池は電解液を個体に染み込ませたもので、充電が出来ません。
乾電池の種類
乾電池は主に3つの種類に分けられます。
- 幅広い機器に使える、アルカリ乾電池
- デジタルカメラ等に使用する、リチウム乾電池
- 時計等におすすめの、マンガン乾電池
乾電池は様々な種類、形、大きさがありますが最も主流なのは「アルカリ乾電池」です。
乾電池のメリット
- 長期保存が出来る(電池によりますが最長10年)
- 充電不要のため電池が切れたらすぐに取り換えられる
乾電池のデメリット
- 充電池に比べてランニングコストが高い
- 電池切れの度に購入する必要がある
- ゴミが出る
- 液漏れの危険
充電池と乾電池のコスパを検証
上述した通り充電池と乾電池にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、本ページでは「コスト」に重点を置いてまとめてみます。
※価格はヨドバシドットコムの税込価格で算出します。
使用する充電池はパナソニックのエネループ単3形と充電池。
充電池1本当たりの価格は1,840円÷4本で算出します。
エネループ1本あたり460円でした。
乾電池は同様にパナソニックのメジャー商品、アルカリ乾電池 単3形を使用します。
12本入りなので1130円÷12本で算出します。
アルカリ乾電池は1本あたり94円でした。
これを踏まえて、懐中電灯を3年間付けっぱなしにした場合のコストがこちら。
ざっくり計算なのであくまでも参考までに。
※パナソニックの懐中電灯での消費で試算
※充電池の充電器コストは含めていない
※エネループの1本あたりの充電コストは0.223円で計算(公表値)
※エネループは繰り返し充電回数600回で買い替え
なかなか非現実的で、充電池にかなり有利な試算ではありますがこれだけの差ができます。
結局どっちがオススメなの?
長期的に見ると、初期費用をかけても充電池の方がお得なことが分かりました。
ですが電池の使い方により充電池をオススメしたいケースと乾電池をオススメしたいケースがあると考えます。
充電池をオススメしたい人
充電池をオススメしたい人は「継続的にそれなりの頻度で電池を消費する人」です。
例えば1週間〜2週間程度で電池交換が必要な工具を利用しているだとか、子供がヘビーに使うおもちゃがあるなどなど…
頻繁に電池交換している人は断然充電池の方がオススメです。
ただし、充電池オンリーの利用はオススメしません。必ず少しでもいいので乾電池の備蓄をオススメします(理由は後述)。
乾電池をオススメしたい人
乾電池をオススメしたい人は、充電池をオススメしたい人とは逆に「数ヶ月に1度程度しか電池を交換しない人」です。
このような人は充電池を買うまでもなく乾電池で十分だと思います。
充電器を買う手間や充電残量の管理をする必要がないのは大きなメリットです。
併用はダメなの?
充電池と乾電池の併用はきちんと管理できる人であればオススメです。
乾電池は製造後からどんどん性能が劣化していきます。
そのため充電池のほうがお得だから…といって充電池を優先的にどんどん消費するようでは併用の意味は薄いです。
我が家ではこの管理が面倒なため、充電池を使用せず乾電池のみを利用しています。
それほど頻繁に消費しません。
災害時には乾電池が活躍
私が住む北海道は2018年9月に北海道胆振東部地震により大規模な停電が発生しました。
我が家も2日半ほど電気が使えない状態が続いたのですが、このときに活躍したのが乾電池です。
乾電池があれば懐中電灯・ラジオ・携帯の充電などに使えるため、乾電池のあり・なしでは停電時の状況が大きく変わってくると身を以て学びました。
特にラジオで情報がわかるのは精神面で大きく違いがでます。
もし家庭の電池を充電池だけで賄っている人がいましたら、少しでもいいので乾電池を備蓄しておくことをオススメします。
また災害時には「電池でスマホが充電できる充電器」と「電池の変換アダプタ」はあったほうが絶対いいです。
持っていない人は早めに購入をオススメします。
おわりに
初期費用や充電の手間を考えるとついつい安価な乾電池に手が出ますが、人によっては用途により充電池を取り入れてみるのも有りかもしれません。
ただし充電池のみではなく、必ず乾電池も合わせて購入することを強くオススメします。
我が家は2018年の北海道胆振東部地震でブラックアウトの経験から余裕を持った乾電池の備蓄をしています。
コスパも大事ですがいざという時に困らいないよう、電池も含め工夫していきたいものです。
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