料金滞納や債務整理などの理由により、携帯電話を契約するときの審査に落ちたり、クレジットカードを作れない人たちが一定数います。
そのような人はプリペイド携帯を契約するか、割高なレンタルスマホを持つのが一般的ですが、どちらも使い勝手がイマイチ…
そんな人たちを通信格差から救うサービスが「だれでもモバイル」です。
「だれでもモバイル」は審査不要、クレカ不要でだれでも申し込めると謳う通信事業者ですが、うまい話には裏があるもの。
そこで、だれでもモバイルのメリットとデメリットについて調査してみることに。
本記事では、だれでもモバイルの概要のほか、審査不要の仕組みや注意点、デメリットについてまとめています。
だれでもモバイルとは
だれでもモバイルとは、今まで様々な理由で携帯電話を契約できなかった人たちをターゲットにした「審査不要」の携帯通信サービスです。
以下では主な特徴についてまとめています。
運営会社
運営会社はJTA株式会社で、通信事業以外にも、リフォーム事業や新電力事業などを手広くこなす日本の会社です。
審査不要だなんて何だか怪しい臭いがしますが、総務省認定の電気通信事業者です。
審査不要
だれでもモバイルの最も大きな特徴は、契約時の審査不要です。
通常、様々な料金の滞納や債務整理を行うと携帯電話の審査が通らないことがありますが、だれでもモバイルはそのようなブラックリスト者でも契約可能です。
ただし、
- だれでもモバイルに滞納歴がある
- 反社会的勢力に所属している
などの場合は契約が出来ません。
なぜ審査不要で契約できるのか、その理由はのちほど説明します。
クレジットカード不要
スマホの契約と言えばクレジットカードでの支払いが一般的ですが、だれでもモバイルの契約・支払いにクレジットカードは不要です。
そのため、クレジットカードの審査が通らない人も安心です。
本人名義で契約できる
ブラックリスト者は本人名義で携帯電話の契約が出来ず、中には家族が契約したスマホを使用しているなどもの場合もあります。
しかし、審査不要のだれでもモバイルは「本人名義」で自分のスマホを持つことが出来ます。
対象年齢
だれでもモバイルは「だれでも」とは言うものの、対象年齢は18歳以上の成人です。
申込者が18歳未満の契約は出来ません。
色々と緩いことが分かっただれでもモバイルですが、以下では実際の契約内容や費用等についてみていきます。
必用なのは、身分証明書と銀行口座
クレジットカード不要、審査不要のだれでもモバイルですが、身分証明書と銀行口座は必須です。
ここで言う身分証明書は、顔写真付きの以下のものです。
WEBで申込するため、画像をアップロードして使用します。
また、口座登録もWEB上で行うため、口座番号等の情報が必要です。
なんで審査が不要なの?
だれでもモバイルはなぜ審査が不要なのか、これが1番気になりますよね。
公式HPを細かくチェックしたり、カスタマーセンターに電話取材をした結果、審査不要の理由は
- 徹底した前払い制
- 料金設定
の2つにあると判断しました。
徹底した前払い制
だれでもモバイルの契約で発生する基本料金は前払い制です。
(有料通話やショートメールは翌々月請求)
docomoやauなどの大手キャリアはもちろん、他の格安SIMは全て「後払い制」ですが、だれでもモバイルは前払いを徹底しています。
例えば11月利用料金の場合
- docomo等:12月請求
- だれでもモバイル:10月末に口座引き落とし
と、前月に翌月分を支払う斬新なスタイルになっています。
他社で契約がしづらい属性の人をターゲットにしているため、未払いを防止するための対策です。
料金設定
だれでもモバイルの料金設定は若干お高めです。
2022年11月にプランが刷新され、以前よりは割安になりましたが、それでもまだ高いです。
また、本記事更新時点(2024.6.6)では以前は無かった「1GBプラン」と「7GBプラン」が追加されていました。
料金プランは全6プランで、最安が1GB+かけ放題で2か月目以降は月額3,300円(税込み)です。
回線品質の問題を置いておけば、例えば楽天モバイルなら3GB+無制限かけ放題(楽天Link)が月額1,078円(税込)なので、「だれでもモバイルの料金設定は高めである」と言えます。
この割高な料金設定は、料金未払い等のリスクを低減するためのものです。
料金滞納時には催促等で人件費が多くかかりますので、そのリスクを踏まえたお高めの価格設定となっています。
「審査不要」と聞くと怪しさ満点ですが、その理由を知ると少し安心できますよね。
初期費用は?
通常の携帯契約だと初期費用は店頭で支払うか、初月の利用料金請求時にまとめて支払います。
ただだれでもモバイルの場合はちょっと違います。
事務手数料、口座登録料、初月の月額料金は無料です。
ただし、前払い制のため契約時に2か月目の月額料金を支払う必要があります。
下の画像は実際にだれでもモバイルに申し込みをした後に届くものですが、赤線にある通り、初期費用の振込を行わなければ契約が進みません。前払い制を徹底しているためです。
最低利用期間に注意
だれでもモバイルには今時珍しい「最低利用期間」が存在します。
最低利用期間は開通日の属する月から2年後の末日です(2024年4月以降契約の場合)。
※2024年3月以前に契約した場合の最低利用期間は「5ヶ月後の末日」です。
11月に契約したとすると、翌々年の12月まで利用(支払いは11月末まで)しなければなりません。
これについて、
途中解約すると違約金は発生しますか?
と聞いたところ、
違約金などではなく、そもそも2年間利用しないと解約が出来ません。
とのことで、そもそも期限内は解約ができない仕組みで、最低25か月(支払いは24か月分)の利用が義務であることが分かりました。
初月無料だから試してみよう、という安易な契約はおすすめできませんが、しばらく利用する予定のある方は検討の余地ありです。
料金プラン
本記事更新時点(2024.6.6)では、料金プランは通信容量ごとに6つあり、全てかけ放題込みのプランです。
かけ放題は「10分かけ放題」などではなく、正真正銘の時間無制限かけ放題です。
よく電話をする人にはオススメです。
使用回線は?
だれでもモバイルで利用している通信回線はdocomo回線です。
ドコモ回線の人口カバー率は99.9%なので、その高品質な回線を利用しています。
そのため「だれでもモバイルの回線 = 繋がりにくい」ということはありません。
ただし昼間や夕方のピークタイムには通信速度が落ちますので、その点はご注意ください。
ピーク時の速度低下はだれでもモバイルだけではなく、どの格安SIM会社にも言えることなので、特別気にすることは無さそうです。
対応端末は?
だれでもモバイルでは端末のセット販売は行っていません。
端末は自分で用意する必要がありますが、だれでもモバイルはdocomo回線のため、docomoのSIMカードが利用可能なスマホに限ります。
docomoが販売している端末か、SIMフリー端末、SIMロック解除済みの端末を用意しましょう。
端末をお探しの方は以下の記事がオススメです。
SIMロック解除も意外と簡単にできます。
だれでもモバイルのデメリット
以上の点から、だれでもモバイルは「審査不要、クレジットカード不要、本人名義で契約可能」な、これまで諸事情によりスマホが契約できなかった人たちを救うサービスであることが分かりました。
また回線もdocomoで、運営会社も総務省の認可を通したちゃんとした会社であるため安心感があります。
一方で契約前に理解しておくべき注意点やデメリットもあります。
- 料金がお高め
- 2年間の最低利用期間がある
- 料金は前払い
これらの3つを許容できれば、だれでもモバイルはオススメできるサービスと言えます。
おわりに
審査不要という、これまでにない切り口の電話通信サービスのため、怪しさ満点ではありましたが、調べてみると会社側もリスクを回避できるような仕様になっており、契約者との利害関係が一致すればwin-winのサービスであることが分かりました。
最低利用期間などの注意事項を熟読し、ご納得した上でのご契約をオススメします。
そのほか当ブログでは、回線や格安SIM、スマホ関連の記事を多くまとめていますので宜しければご閲覧ください。
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